もうすぐ「令和(れいわ)」という、新しい時代がくる。
日付が変わった瞬間に令和になるのだとすれば、あと1時間くらいだ。
その日を迎える前に言っておきたい、というか書いておきたいことがある。
平成最後の日。
ぼくにとって、大きな事件が起こった。
といっても、他人にとってもぼくにとってもすぐに笑いのネタになる話だけど。
「なぜ、いまこんなことが起こるのだろうか?」と不思議で不思議でしょうがなくなった。
鹿教湯の春フェスに出店
4/30火曜日、カレー屋としてイベントに出店した。
あいにくの雨。
それでも、ぼくを合わせて5つのキッチンカーが出店。
雨の日の出店ははじめてで、その上イベント開始時間ギリギリに到着。
雨に濡れないように看板やメニュー表を配置するのに試行錯誤し、すべての準備が終わったのはイベントがはじまって30分以上経過したころだった。
お客さんは食べに来てくれるだろうか
雨にもかかわらず多くの人が行き来していたが、開始直後に雨が強くなり、メイン会場は建物の中に移動。(晴れていれば外で開催される予定だった)
目の前から人がこつぜんと姿を消した!笑
でも、司会者の方がマイクを持って出店者を回ってインタビューしてくれたおかげか、お昼時にはお客さんが外に出てきてくれた。
結果、ぼくの数少ないイベント経験の中では5本の指に入る売上だった。
ぼくのカレーは周囲で一番価格が高かったにもかかわらず、みなさんけっこう気にして見に来てくれた。
カレーが好きな人は多いのだ、とあらためて実感した。
そして、「カレーなら滅多なことでは外れクジを引かないだろう」と多くの人が無意識にわかっているのかもしれないなと思った。
ではここから、出店中に感じたことを振り返り、事件発生までのプロセスをたどっていこうと思う。
なんだか車の中がいつもよりあたたかい
雨が降っていて肌寒い日だった。
けど、出店中ふと「あれ?車の中けっこう暖かいな」と感じたのを、いま思い出す。
床に置いておいたチーズが温まっている
材料やらカセットコンロやらをいつも通りの配置で提供していたつもりだった。
ふと気づいた。
チーズが温まってふにゃふにゃになっているのを。
「いつもはこんなに温かくならないのになぁ…」と一瞬不思議に思い、すぐに忘れて接客をしたのを、いま思い出す。
エンジン音が不安定になっていることに気づく
よくよく振り返ってみると、エンジン音が大きくなったり小さくなったりしているときがあった。
一瞬「どうしたんだろう?」と思っただけで、そんなに気にしなかったことを、いま思い出す。
帰り道で異音
16時ごろ、イベントが無事終了!
今日ご一緒したキッチンカーの出店者さんに挨拶をして、帰路についた。
20分くらい運転しただろうか。
聞いたコトのない風切り音のような「ひゅゅゅーーーっ」という音がしはじめて、ビビった。
何かが共振して、変な音が出ているのか?
調べてみようとしたところで、音がやんだ。
エンジンの温度計が振り切れている
何か心がザワザワしはじめた。
「なんだ?何かがおかしくないか?」
「令和のせいか?平成最後の仕業か!?」
頭が混乱し、ワケのわからない言葉がグルグルしながら頭の中で鳴り響いていた。
フッと、ガソリンメーターの下にある、いつもまったく気にしていない左側に「C」、右側に「H」と刻まれているメーターに目が行った。
針が、「H」側に振り切れている!
何が起きているんだ!?という混乱もつかの間、
「これは絶対に何かがおかしい!」
と気づいた。
と同時に、左前のタイヤのあたりから「カチン!カチン!」と聞いたコトもない音がし、先ほど聞いた風切り音もしはじめた!
「やばい!これは絶対にヤバいヤツや!」
「爆発するのか!?」
「急にタイヤがロックするんじゃないか!?」
と、不安で頭がいっぱいになり、目の前に現れたセブンイレブンに車を駐車した。
だましだまし運転し、家に着く
とりあえずエンジンを止めてみて、しばらくしてからまたエンジンをかけてみた。
ダメだ。
まもなく針は「H」側に振り切れる。
ここにいても仕方がないので、エンジンをかけて、とにかく少しずつでもいいから家の方に進もうと決意した。
相変わらず「カチン!カチン!」という変な音がする。
「なんかいまの音はヤバいんじゃね!?」
と感じたら停車してエンジンを止め、ぼくの気持ちが落ち着いたらまたエンジンをかけて進む。
これを繰り返してなんとか家にたどり着いた。
ディーラーじゃなきゃ修理不可
急いですべての荷物を家に運び込み、小諸のカインズホームの隣にあるカー用品専門店へ行った。
「車のメーターがHを振り切ってて!」
テンパっていて、絶対伝わらないような説明をしていた。
受付の方がなんとか理解してくれたようで、整備士さんにつないでくれた。
結果、
「おそらくエンジンがオーバーヒートしているから、ここでは直せませんねー…」
「早めにディーラーさんに持って行った方がいいです」
「あまり動かさない方がいいと思います」
とのこと。
絶望だ。
駐車場を少し走ってみたところ、さっきよりひどくて大きな「カチン!カチン!」音がした。
怖くなって、カインズホームの方にお願いして、一晩駐車させてもらうことにした。
ぼくは家まで徒歩で帰ってきた。
もうヘトヘトだ。
アーティストにキッチンカーのラッピングをしてもらう予定だった
令和元年初日、キッチンカーを知り合いのアーティストにラッピングしてもらう予定だった。
こちらはイメージ図。
この日が楽しみで楽しみで、待ちに待ちに待った日だった。
令和元年を迎え、ラッピングをしてもらい、より一層仕事をするのが楽しみになってしまう日を迎える予定だった。
でも、明日はまた歩いてカインズホームに行き、ディーラーに電話をしてどう対処すればいいか相談し、キッチンカーを修理に出すことになるだろう。
いま目の前で起きていることにはどんな意味があるのだろうか?
カインズホームから家に向かって歩いている途中、
「これにはきっと意味がある」
と確信していた。
ぼくは去年末に「いましかない」と感じてキッチンカー製作に踏み切った。
知り合いにものすごくお世話になって、急ピッチで製作し、2019年1月に完成し保健所から営業許可をもらった。
2月から本格的に出店開始し、3ヶ月間、バリューブックスで仕事をしながら合間にキッチンカーを稼働させた。
必死だったし、楽しかったし、多くのことを学びながら学んだことを次に活かす、充実した濃い時間を過ごした。
今日起きたことは、ぼくにこう問いかけている。
「お前は、本当にこの道でプロになる覚悟があるのか?」
答えは「Yes」である。
やってやろう。
まとめ
目の前で起きていることは、ポジティブでもネガティブでもなく、ただ起こっているだけ。
ただ、事実がひとつ、この世に増えただけ。
目の前の事実を、ぼくやあなたがどう捉えるか?
そこではじめて、出来事や事実に意味が生まれて世界ができる。
自分次第で、目の前の出来事はポジティブにもネガティブにもなる。
ぼくやあなたの意味づけ次第で、世界は輝いたり真っ暗になったりしている。
ということに気づくことができた。
明日もいい日になりそう^ ^
それではー!