はいこんにちは!シンプリィライフです。
今回紹介する本は田坂広志さん著『運気を磨く』です。
運気とか言われると
と思ってしまう方もいるかもですが、著者の田坂さんは、東京大学で原子力工学研究者としての道を歩んできた人であり、不思議な現象をすぐに「霊的世界」や「超能力」に結びつける非科学的説明にはまったく納得がいかない人です。
本書は、そんな田坂さんが科学的にはまだその存在が証明されていないにもかかわらず人類数千年の歴史の中で多くの人に信じられてきた「運気」というものの正体と、その磨き方について、最先端の研究をふまえて科学的に解説している本。
今回は、運気の正体を解き明かすのに最重要な現代科学の最先端で議論されているゼロポイントフィールド仮説というものについて、本書に書かれていることを要約していこうと思います。
文章が苦手な方はこちらの動画をご覧ください!
【結論】ゼロポイントフィールドとはなにか?
ゼロポイントフィールドとは、ひとことで言うと
エネルギーが凝縮されているエネルギー場
のこと。
本書によると、これが宇宙のいたるところに偏在していて、その場所に宇宙の過去・現在・未来のすべての情報が記録されている、というとんでもない仮説が現代科学の最先端の研究で真剣に議論されているそうです。
この仮説を説明するためのポイントは3つです。
- 宇宙はどのように誕生したか?
- 量子真空とは?
- ホログラム構造とは?
なんのこっちゃようわかりませんよね。でも、順番に見ていくとゼロポイントフィールドのことがわかり、運気の正体が見えてきます。
それでは詳しく見ていきましょう!
ポイント1.宇宙はどのように誕生したか?
2020年現在の最先端の宇宙物理学が提唱している理論は、インフレーション宇宙論です。
138億年前にはこの宇宙は存在せず、ただそこには量子真空というものが存在していました。その量子真空が、あるときふとしたキッカケで大爆発を起こしてこの宇宙が誕生し、いまでも膨張し続けているというのがインフレーション宇宙論。
宇宙はビックバンによって生まれたという話は有名ですよね。
この話から考えるに、量子真空というものの中にはこの壮大な宇宙を生み出すほどの膨大なエネルギーが凝縮されていたということになります。
ポイント2.量子真空とは?
ではこの宇宙のすべてが凝縮されている量子真空とはいったい何なのでしょうか?
みなさんは真空と言われると何を想像しますか?私は「そこにはなにもない」状態を想像しました。
ところが、どうやら違うんです。
最先端の量子物理学によって、何もない「真空」の中にも膨大なエネルギーが潜んでいることがわかっています。これを量子真空と呼んでいます。
量子真空と呼ばれる極微小の世界の中に、想像もできないほどの膨大なエネルギーが存在しており、それが大爆発を起こして宇宙が誕生したというわけです。
ポイント3.ホログラム構造とは?
みなさんはスターウォーズという映画を見たことがあるでしょうか?
映画の中で主人公のルークスカイウォーカーの前にレイア姫がちいさな投影機から三次元の立体映像として浮かび上がるシーンがあると思います。
ホログラム技術というのは、波動干渉という現象を利用して情報を記録する技術のことです。
角砂糖くらいの大きさの媒体に国立図書館の全蔵書の情報が収められるほど膨大な情報が記録できるので、この技術を使えばほぼ無限に近い情報を記録できると考えられます。
ここまでをいったん整理すると、
ホログラム的な構造で無限に近い情報が記録されている量子真空の中にゼロポイントフィールドという場が存在し、それは宇宙のいたるところに偏在している、という仮説が最先端科学で議論されています。
ここまで解説してきましたが、これ、頭で考えようとしてもうまく理解できませんよね。
でも、これまで科学は常識をくつがえして新しい技術を生み出してきたわけで、頭で理解できることを知っても新しいことは生まれないので、常識をひっくり返して考える練習だと思ってぜひ本書を手に取り読んでください!
とにかくいったんは、膨大な情報が記録されている見えない点がもしかしたらこの部屋にもあるかもしれない、くらいに考えてみてください。
運気の話
ここで、宇宙はどのように誕生したか?ポイント1を振り返ってみましょう。
宇宙は量子真空が大爆発を起こして誕生し、いまでも膨張をつづけています。
このことから考えると、量子真空の中には宇宙を構成しているすべてがつまっていた、ということになります。
ちょっと理解しがたいことですが、量子真空の中には宇宙の過去・現在・未来のすべての情報が記録されていて、いまわたしたちが体験しているこの世界も、宇宙がはじまる前にすでに存在していた、という不思議なことになってきます。
そしてここからが運気の話。
現代の最先端脳科学の世界で注目されている「量子脳理論」では、わたしたちの脳の働きには量子的プロセスが深くかかわっていると言われています。
このことから、
ゼロポイントフィールドとわたしたちの脳が量子レベルでつながっていることは大いにあり得る
と田坂さんは言います。
つまりまとめると、ゼロポイントフィールドと何かしらの形でつながったとき、わたしたちは過去・現在はもちろん、未来に起こることを予感・予見することができる。
というのが本書に書かれているゼロポイントフィールド仮説の全体像になります。
物理学の世界でよく知られているように、ひとつの波動はその波動と類似の周波数のものと共鳴を起こします。
これまでの仮説に沿って考えると、ゼロポイントフィールドにはホログラム的な波動として現在過去未来の情報が記録されており、わたしたちの脳に存在する考えも量子的に存在しているならば、これも波動として存在していることになる。
わたしたちが脳で考えたことがそれと似た未来を引き寄せてしまうという現象は、この物理学の波動の原理によって説明がつきます。
つまり、頭で考えたことが運気を左右するという不思議な現象を、ゼロポイントフィールド仮説によって科学的に解説することができるというわけです。
まだ研究途中なのであくまで仮説ですが、原子力工学博士の田坂さんが科学的理論的に考えても十分に議論に値するものだと言っています。
今後研究がすすみ、いずれこの仮説についてもハッキリしてくるでしょう。
まとめ
はいというワケで今回は田坂広志さん著『運気を磨く』の中に書かれているゼロポイントフィールド仮説について要約しました。
いやーにわかに信じがたい話ですが、最先端の研究からここまで科学的論理的に解説されるとそうかもしれないなって思えてきますね!
運気を磨くための方法を、ゼロポイントフィールド仮説に沿ってシンプルにいってしまうと、
意識と無意識をポジティブな考えで満たす
ということになります。
自分の中をポジティブな考えで満たしたいと思わない人はいないと思うのですが、本書にはどんな順番で何をしていけば運気が磨かれるのか、具体的な技術が書かれているので、ぜひ手に取って読んでみてください。
それではまたー!