BOOKOFFで何の気なしに手に取って立ち読みしてみた本。
別に料理が好きなわけじゃないので、何で手を伸ばす気になったのかまったくわからない。
ただ、「手に取って良かった」と思ったのでシェアします。
「いのちのごはん」はただの料理本ではない
確かに料理の本なんだけど、ただの料理本ではありません。そこには料理から学ぶ、料理をするために学ぶ、食べ物を通じて学ぶ「人生をより良くする」ための「生き方」について書いてあります。
著者のちこさんが大学受験のときに通った塾の塾長「北極老人」との運命の出会いから物語が始まっています。その塾長はもちろん料理で生計を立てている人ではないのに、なぜその人との出会いから著者が料理に目覚めたか?
不思議ですよね。
料理も勉強も仕事も遊びもスポーツも、すべてはその人の生き方に通じているものだと、この本を読んで思いました。生き方が基本で、すべてはそれを研ぎ澄ましていくためのツールであるともとれます。みんなつながっていて、同じこと。共通している部分を見つけて物事をよりシンプルにしていくと、自然とそうなっていくようです。
以下、学んだこと引用させてもらいながらメモします。
スポンサードリンク
お皿は、なぜ割れたのか?
数年前読んだ本があります。パトリス・ジュリアンさんの「きちんと暮らす」という本です。
『お皿は、なぜ割れたのか?そのときあなたの意識はどこにありましたか?お皿を洗うことだけに、100%注がれていましたか?目の前のことから意識をそらした瞬間、あなたの世界はふたつになってしまう。今行われいている現実と、頭の中に現れた、何か別の空間。大切なお皿を失わないためにできること。それは、理由もなにも考えずに、目の前にあること、ただ行うこと。あなたの人生は、常に目の前にある、それひとつだけ。心がそこからふわりと離れて世界がふたつになった瞬間、お皿はするりと、手から滑り落ちる。』
わずか数秒でもかまいません。あなたのまわりの人や物を、初めて見るかのような新鮮な気持ちで見てください。きっと思わぬ発見があるでしょう。いいえ、その瞬間から、人生が変わっていくのです。
一日一生(いちじついっしょう)
「一期一会」という言葉があります。あなたとこうして出会っているこの時間は、二度と巡っては来ないたった一度きりのものだから、この一瞬を大切に思い、今できる最高のおもてなしをしましょう。という意味です。
(中略)北極老人の『朝生まれて、夜死ぬ。毎日、生まれ変わるつもりで只今を生きなさい。それが一日一生。もしも今日、地球がなくなっても、まことに良い人生だったと笑えないようでは、一日一生とは言えない。』という言葉を思い出し、いつかご夫婦が再び来店されても、今以上の感動を持って帰っていただけるように、また日々新たな気持ちでお店を守っていこうとスタッフに話しました。もちろん、誰に対しても、そうありたいものです。
長生きの秘訣は、長い息。人生は、呼吸から始まる。
昔、北極老人にこう言われたことがありました。
「あなた達が長生きをしようと思うのならば…いや、単なる長生きではなく、長寿を全うすることを願うならば、あまりに忙しく、いそがしく生き(=息)急いでしまうと短命になってしまうよ。(中略)例えば、嫌いな人のそばに行くと、呼吸が浅くなるのを感じないかい?嫌いな人たちに囲まれると呼吸が浅くなり、緊張し、短命になってしまう。好きな人に囲まれると呼吸は深くなる。わかるかい?思い出してごらん。好きな人に囲まれ、そばにいると、呼吸は深くなる。深くなって、リラックスして、幸せな気持ちになるんだ。好きな人に囲まれ、いい仲間に恵まれると、呼吸が深くなって、長生きするんだよ。」
成功を第一に考えて仲間を作ると、どうしても呼吸が浅くなってしまいます。成功とは、忙しい状態、頑張っている状態だという思い込みがあるからです。会社に限らず、家族も、組織も、成功よりも信頼関係を第一にすれば、自然と呼吸は深くなります。
大切な仲間と人生を共にするという覚悟が決まれば、全てが仕事になり、全てが遊びになり、全てが修行になります。全てが一つになり、感覚も一つになるのです。それが、いちばん深い呼吸です。
深いですね〜
きっとすべてのことがここに書いてあることとおんなじで、著者はそれを料理を通じてわかったことを書いてくれています。何かを通じて人生をシンプルにしていくことができれば幸せだなあ、、、と思いました。
料理好きじゃなくてもオススメ。
あなたの人生の文字盤が見つかることを願っています。
それでは!