こんにちは。
「カレーまる食堂」です。
2019年1月からスパイスカレーのキッチンカーをスタートし、2020年2月に間借りカレー屋をオープンしました。
その後、世の中の流れに合わせ、キッチンカーでスパイスカレーのデリバリー事業をスタート。
現在はキッチンカーも間借りカレーもやっておりませんが、この記事では、わたしたちがスパイスカレーをつくるうえでこだわっていたことを記録として書いておきます。
「カレーまる食堂」のこだわり
カレーまる食堂は「やさしいスパイスカレー」を大事にしています。
「やさしいスパイスカレー」の定義は、
●食べやすいスパイスカレー
●カラダに良いスパイスカレー
の二つです。
食べやすいスパイスカレーを目指しています
「すごく辛いんでしょ?」
「刺激が強そう!」
スパイスカレーにそんなイメージを持っている方は少なくありません。
昔はわたし自身もそうでしたが、あるとき知人にスパイスからつくる「バングラディッシュカレー」のレシピを教わり、はじめてスパイスからカレーをつくったんです。
骨付きの鶏肉をヨーグルトとスパイスにつけこんでつくったそのカレーは、すごく簡単で、そしていままでで一番美味しいカレーでした。
当然ですが、スパイスの量は自分で調整できるので、刺激と辛さを強めることも弱めることも自由自在。
それ以来、スパイスからつくるカレーの世界にハマりました。
自分自身が刺激と辛さが控えめの食べやすいカレーが好きだったので、誰にでも食べやすく、だけどスパイスを使った本格派なカレーをつくりたいと思いました。
そして、調味料には味噌や醤油や塩糀など、日本人になじみのあるものを積極的に使っています。
刺激と辛さが控えめの、日本人の舌に合う、「やさしいスパイスカレー」を追求するようになったのです。
カラダに良いスパイスカレーを目指しています
スパイスカレーの販売をしようと思ったのは「世の中の認知症を少しでも予防したい」という思いが根っこにあったからでした。
わたしたちは、食生活を見直すことが認知症予防に重要だと思って行動しています。
血糖値を急激に上げないように、食べる順番や食べる物を考えたり、脳の炎症を抑えてくれるものを摂取したりすることは認知症の予防になる。
そしてさらに、認知症予防を心掛けることはカラダ全体に良い影響がある、ということが本を読んで勉強してわかってきました。
認知症予防になりカラダにも良い「やさしいスパイスカレー」づくりのために、6つのことにこだわっています。
①必ずターメリックを使う
認知症予防できる可能性がありますし、抗炎症作用があるので脳機能の改善に効果がありそうです。
②副菜を必ずつける
血糖値の上昇を緩やかにするためには食べる順番も大事です。
炭水化物を食べる前に、まずは野菜などの食物繊維を食べて胃の準備運動をしておくと、血糖値の上昇は緩やかになります。
③ライスは玄米を使う
白米は糖分が多いので、血糖値の急激な上昇を引き起こします。
食物繊維も豊富に含んでいる玄米は、白米よりも血糖値の上昇が緩やかです。
④トランス脂肪酸を減らすためサラダ油は使わない
トランス脂肪酸は脳の炎症を引き起こします。
認知症予防やパフォーマンスアップのことを考えて、サラダ油は使わず、「こめ油」を使用しています。
⑤小麦粉を極力使わない
小麦粉もとりすぎると血糖値の急激な上昇を引き起こしますし、あまり品質の良くない小麦粉を摂っていると脳の炎症を引き起こします。
⑥辛さ控えめ
唐辛子やカイエンペッパーを多めに入れて辛さを出すと、刺激的でやみつきになります。
特に夏に食べると食欲が増すうえに、汗が出て熱いカラダを冷やしてくれるので最高です!
でも、冬の寒い時期に汗の出る強い辛みをとると、カラダが冷えて免疫力が下がります。
そんな理由と、「辛さは好みの幅が広い」という理由から、タイムエスプレッソのカレーは基本「辛くない」カレーにしており、お好みで辛みを調整していただいてます。
これまでにつくったスパイスカレー一覧
上に書いたことを守りながら、10種類のスパイスカレーをメニュー化しました。
その中から、週替わりで2種類を用意してキッチンカーでデリバリーしています。
ご自宅の夕食に、会社のお昼休みに、ぜひお呼びください。
駐車場を貸していただければ、アツアツのスパイスカレーをお渡しできます。
それではメニューのご紹介です。
豚肉の欧風キャンプカレー
辛さレベル
★☆☆☆☆(レベル1)
主な材料
豚ロース、たまねぎ、じゃがいも、にんじん
主なスパイス
ターメリック、コリアンダー、クミン、カイエンペッパー
特徴
中学高校時代に、夏になると友達とキャンプに行くのが恒例行事でした。
そのとき食べたカレーがめちゃくちゃ美味しかった思い出があります。
それはたぶん、川辺で外で食べることやテントで宿泊することとか、非日常体験の影響が大きいと思います。
あの味はあのときのあの場所でしか味わえないものなのですが、それでもなんとかあのときの味を再現できたらなと思ってつくりました。
スパイスと市販のルゥ(米粉)を融合させて、日本人になじみ深く、食べやすく、それでいて本格的なスパイスカレーの味もするカレーになりました。
マッサマンカレー
辛さレベル
★★☆☆☆(レベル2)
主な材料
鶏もも肉、ココナッツミルク、たまねぎ、じゃがいも
主なスパイス
ターメリック、ガランガル、コリアンダー、クミン、シナモン、レモングラス、シャロット、カイエンペッパー
特徴
マッサマンカレーはタイのカレーです。
会社の同僚に食べてみたいと言われてメニュー化しました。
ココナッツミルクをふんだんに使っていて、ピリ辛だけどマイルド感もある、とろみが少ないシャバシャバカレーです。
「ココナッツミルクが苦手」という方が何人かウチのマッサマンカレーを食べて、「これは食べれる」と言ってくれます。
ココナッツミルクは価格と品質がピンからキリまであります。
良い品質のココナッツミルクを使えば、美味しいカレーになります。
アボカドチーズキーマカレー
辛さレベル
★☆☆☆☆(レベル1)
主な材料
豚ひき肉、たまねぎ、にんじん、しいたけ、ホールトマト、チーズ、アボカド
主なスパイス
ターメリック、コリアンダー、クミン、シナモン、カルダモン、ナツメグ、クローブ、カイエンペッパー
特徴
一番人気のメニューです。
スパイスをふんだんに使っていますが、焼いたアボカドとシュレッドチーズでマイルドさを出し、バランスを取っています。
温泉たまごを乗せたら、もう最高です。
塩糀バターチキンカレー
辛さレベル
★☆☆☆☆(レベル1)
主な材料
鶏もも肉、たまねぎ、ホールトマト、グラスフェッドバター、ココナッツミルク
主なスパイス
ターメリック、コリアンダー、クミン、シナモン、カルダモン、ナツメグ、クローブ、カイエンペッパー、カスリメティリーフ
特徴
塩糀に一晩漬けて柔らかくした鶏もも肉と、牧草のみを食べて育った牛の「グラスフェッドバター」を使っています。
「やさしいカレー」の代表格。
手間ひまをかけた分、品質にこだわった分、カレーは美味しくなります。
スパイシータコライスカレー
辛さレベル
★★☆☆☆(レベル2)
主な材料
豚ひき肉、たまねぎ、トマト、レタス、マヨネーズ
主なスパイス
ターメリック、コリアンダー、ナツメグ、クローブ、カイエンペッパー、ホワイトペッパー、クミンシード、カルダモンシード、マスタードシード
特徴
スパイスを「シード(種)」の状態で使った、ウチの中ではちょっと刺激的なカレーです。
中でもカルダモンシードが特徴で、噛むと爽快感で脳が覚醒するような感覚を味わえます。
フレッシュトマトとフレッシュレタスを乗せ、最後にマヨネーズをかける。
刺激、爽快感、フレッシュさ、マイルドさ、たくさんの美味しさが一度に味わえるスパイシーカレーです。
暑い日におすすめ。
白身魚のココナッツカレー(ラージャのカレー)
辛さレベル
★☆☆☆☆(レベル1)
主な材料
白身魚(主にタラ)、たまねぎ、ホールトマト、にんじん、セロリ
主なスパイス
ターメリック、コリアンダー、ナツメグ、カイエンペッパー、ホワイトペッパー、カルダモンホール、クローブホール、シナモン原木、クミンシード、鷹の爪
、フェンネルシード、マスタードシード
特徴
絵本『ラージャのカレー』に出てくる、カレー屋ラージャがつくっているカレーを再現しました。
こちらも「シード(種)」スパイスをふんだんに使ったトマトベースのスパイスカレーです。
特にカルダモンとクローブが効いています。
魚を使ったカレーはつくったことがなかったのですが、めちゃくちゃ美味しくできて感動しました。
ラージャのような、人を幸せにできる人になりたいものです。
えびカレー(ノラネコぐんだんカレーライス)
辛さレベル
★☆☆☆☆(レベル1)
主な材料
むきエビ、たまねぎ、にんじん、じゃがいも、ししとう
主なスパイス
ターメリック、コリアンダー、カイエンペッパー、カルダモンホール、フェンネルシード、マスタードシード、カスリメティリーフ
特徴
絵本『ノラネコぐんだんカレーライス』に出てくる、ノラネコたちがつくっていた「えびカレー」を再現しました。
隠し味に梅干し・ハチミツ・レモン汁を使った、絶妙な酸味のカレーです。
子ども向け絵本の再現カレーですが、子どもにはちょっとスパイシーかもしれません。お許しください。
子どもと絵本を楽しみながら大人に味わってほしいスパイスカレーです。
豚肉のホワイトチーズカレー
辛さレベル
★☆☆☆☆(レベル1)
主な材料
豚ロース肉、たまねぎ、ココナッツミルク、チーズ
主なスパイス
ターメリック、コリアンダー、カルダモン、クミン、カイエンペッパー
特徴
子どもに一番人気のある、シンプルに「美味しい」カレーです。
スパイスの刺激を少なくして、誰にでも食べやすいやさしいカレーに仕上げました。
豚のしょうが焼きカレー
辛さレベル
★☆☆☆☆(レベル1)
主な材料
豚ロース肉、たまねぎ、しょうが
主なスパイス
ターメリック、コリアンダー、カルダモン、クミン、カイエンペッパー
特徴
子どもにも大人にも高い人気を誇る「豚のしょうが焼きカレー」。
その名の通り、豚のしょうが焼きをスパイスを使ってカレーにしました。
これがまたやみつきの味なんです。
わたしは毎日これが出てきても喜んで食べます。
2種あいがけカレー
「そっちも美味しそうだし、こっちも食べたい!」と言ってくれるお客様のご要望にお応えして、デリバリーでも2種あいがけカレーを提供しています。
スパイスカレーは人を幸せにする
カレーって「発祥の地は日本じゃないの?」って思えるほど、日本人になじみ深い食べ物ですよね。
美味しいし、思い出がよみがえるし、健康にも良いし、お通じ良くなるし、認知症予防にもなる。
スパイスカレーは人を幸せにする食べ物だと、わたしは思います。
だから、たくさんの人に食べてほしい。
近所のスパイスカレー屋さんに行って、カレーを食べてほしい。
外に出たくない、自粛期間で家から出れない人はデリバリーを活用してもいいと思うし、簡単にできてお金もそんなにかからないので、家でつくって食べてみて欲しい。
落ち込んだとき、疲れたときは、みんなでカレーを食べましょう^^
それでは、またー!