こんにちは!
36歳、住宅ローン残り15年、3人の子持ち、で2016年3月に会社を辞めた、信州上田の大野です。
今日はこれを読んでやってみました。
本の「使い方」 1万冊を血肉にした方法 (角川oneテーマ21)
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- 作者:出口 治明
- 出版社:KADOKAWA/角川書店
- 発売日: 2014-09-11
ライフネット生命の会長であり、今まで読んだ本が1万冊を超える日本屈指の読書家である出口治明さんが書いた本です。
いつものように何気なくパラパラめくって読んでいたら、途中で出口さんに怒られました笑。
ぼくがビジネス書を読むときは当たり前だと思っていた「まず目次を見て必要なところだけ読む」という読み方は、出口さんはお気に召さないのです!笑
忙しいビジネスマンの本の読み方
先ほども書いた通り、ぼくの本の読み方は「ビジネスマン読み」でした。
本田直之さんやイケハヤさん的な、「今、必要なエッセンスだけ本から吸収できればいい」という読み方です。
具体的に言うと、目次を見て、必要だと思ったページに飛んで、読む。
そして、必要だと思ったところ以外は「なんとなく読む」くらいです。
一冊の本の中に、各新部分は約5-10%だとイケハヤさんは言っています。その他はたとえ話や前置きなど、核心につなげるための解説であると。
だから核心が理解できるなら、90%くらいはすっ飛ばしていーんじゃないかという話です。
ぼく自身、昔は「本のムダ使い」だと思ってできませんでしたが、逆に読書から遠ざかる原因になっていることが分かり、気軽に読める「本のムダ使い」的な読書へとある時期にシフトしたんです。
出口治明さんの本の読み方とは?
で、たまたまこの本読みました。
いつものようにパラパラ読んでいると、出口治明さんに「本の読み方間違っとるぞ!」と怒られているような感覚になるフレーズが立て続けに3つも出てきたのです!
それでは出口さんに本の読み方で怒られないために、出口治明流「本の読み方」を確認していきましょう。
1.読書の作法 「ネクタイ締めて正座!」
出口治明さんが「本の使い方」の中で書いている「読書の作法」。
ネクタイを締め、正座をするぐらいの気持ちで本を読む
出口さんは「よし!いまから本を読むぞ!」と姿勢を正して本と向き合い、読むそうです。
読書は著者とのマンツーマンの対話だから誠実に礼節を持って向き合うのだ。だから「きちんとネクタイを締めて、正座をして読む」ぐらいの気持ちだ、ということです。
2.本は人です 「著者との真剣勝負!」
出口さんは、「本は人である」と言っています。
人に会って話を聞くときは、じっくりと相手の話に耳を傾けなければなりません。本を読むときも、私は基本的にはまったく同じだと考えています。
出口さんは本を通じて、ホメロスと対話し、アリストテレスに勝負を挑んでいると言っています。
本は人だから、人の話を聞くときと同じくらい気持ちを引き締めて集中して読む。
生き方がすべての行動に反映される良い例ですね。
3.速読より熟読! 「本は素直に頭から読む!」
出口さんは、目次をほとんど読まないのだそうです。
先ほどの「本は人」のところでも書きましたが、本を読むことと人の話を聞くことは同じ。
では、人の話に目次がありますか?という話です。
聞き飛ばすこともできないし、重要なところだけ教えてくれるわけではない。
著者は「1ページ目から順番に、読んでほしい」と思って書いているはずです。だとしたら読むほうも、1ページ目から素直に読んでいくのが正しい方法だと思うのです。そして5ページ読んで面白くなければ、読むのをやめればいいのです。
ということです。
実際に「本の使い方」を読み飛ばすことなく読んでみた
というわけで出口さんの本の読み方で実際に本を読むことにチャレンジ。
時間のことを考えないようにして、頭からただひたすら読みました。
途中何度も時間が気になりイライラしましたが、不思議なことに、途中から著者の出口さんが目の前で語ってくれているような感覚になったんです。
本を書くことは、伝えたいという気持ちがなければできません。
一言一言を選び、文章を推敲して、多くの人の手に渡っているという事実。
それが、言霊となって目の前に現れたかのようです。
読んでいった中で特に印象に残っているところを3つご紹介します。
1.大切なのは読書量よりも精神のあり方
出口さんはココ・シャネルが好きだそうです。彼女の言葉に、
「私のように、年老いた、教育を受けていない、孤児院で育った無学な女でも、まだ1日にひとつくらい花の名前を新しく覚えることはできる」
シャネルは成功して何不自由ない生活を手に入れても、まだ貪欲に世界を知ろうとしたという話。そういう人生に対するスタンスが、読書量が多いとか少ないとかよりも、大切なことだと出口さんは書いています。
2.マイルールを決めたらあとは淡々と従う
出口さんは新しい分野の勉強を始める時は、
①関連書籍を7〜8冊手に入れる
②厚くて難解そうな本から読み始めて、輪郭をつかむ
③最後に薄い入門書を読んで、体系化する
④本を読んだあとは、実際に体験してみる
というマイルールを守っているそうです。
わかりやすく、シンプルなルールをつくって守る。
そう決めれば、余計なことを考えて時間を無駄にすることも無くなります。
これがなかなかできないんですよね…
今の自分に最も必要なことなので、引っかかりました。
3.ハドリアヌス帝の回想
出口さんは、「無人島に一冊持っていくとしたら」と聞かれたら、迷わず「ハドリアヌス帝の回想」をあげるそうです。
1万冊以上本を読んできた中で、この本を超える本に出会ったことがないそうです。
また、基本的には同じ本を繰り返して読まない出口さんが、この本だけは何度も何度も読んでいるのだとか。
出口さんがそんなに推すなら、読まないわけにいかない気がしてきました。
まとめ:本の読み方に正解はない
本の読み方について考えさせられる体験でした。
速読と熟読と、どちらが正しいということはないと思います。
要は、本を読むときの精神のあり方が重要であるという話。
書いてくれた人に敬意を表し、その人と向き合い、目の前で話を聞くのと同じ感覚で本を読めば、記憶と心に刻まれる深さが変わるということがわかりました。
出口治明流「本を読むときに心がけたい3つのこと」は、
1.ネクタイ締めて正座!
2.著者との真剣勝負!
3.速読より熟読!
です。
時間と空間を超えて運ばれてきた本。
その著者と真剣に向き合い、言わんとしていること・伝えようとしていることを感じ取る努力をする
ことが、最低限の礼儀ですね。
その気持ちさえあれば、読み方は個人のスタイルでもいいんじゃないかな、とも思います。
出口さんもきっと許してくれます。
(ですよね!?出口さん!笑)
この本を読んでの次の行動は、
「ハドリアヌスの回想を図書館に行って探し出す」
にします。
本の「使い方」 1万冊を血肉にした方法 (角川oneテーマ21)
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- 作者:出口 治明
- 出版社:KADOKAWA/角川書店
- 発売日: 2014-09-11
きっと、新しい世界が開けると思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
それではー!