こどもの成長に関わるすべての大人に読んでほしい、いまの時代にジャストフィットな最強の教育本3選。

 
ほとんどすべての人間は、生きていく上で「こども」と言われる存在と関わるでしょう。
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親や先生はもちろんのこと、これから社会の中で自分の力で生きていくことになる若者たちも、こどもが成長して手が離れたおじいちゃんおばあちゃんも、無意識に、なんらかの形でこどもの成長に関わるハズです。

 

つまり、この世界の未来は、こどもたちに関わるぼくたちにかかっている、ということです。

 

 

ぼくたち凡人の行動の90%以上は、過去の経験や知識をダウンロードして使っていると言われています。今、あなたが「正しい」と信じているこどもとの関わり方や教育のあり方についての「常識」は、もうすでにひからびていているので捨ててしまうべきなのです。

 

まあ、いくらぼくがワーワー騒いでも伝わらないと思うので、これからのこどもとの関わり方を示し、常識を捨て去る勇気をくれる良書3冊を以下にご紹介しますので是非読んでみてください。いや、絶対に読むべきです。

 

 

才能を引き出すエレメントの法則-ケン・ロビンソン-

 

 

この本の著者であるケン・ロビンソンさんはとてもエラい教育学者のようで、TEDのこのプレゼンが超有名です。

 

 

学校教育への疑問
彼は旧態依然とした学校教育に強い疑問を持っており、標準的で画一的な教育のあり方は、21世紀の変化の早い多様な社会に生きる現代の若者に絶対的に必要となる能力「想像的な思考力」を抑えつけていると言います。
 
平均的で標準的な人間を育てるための学校のカリキュラムは、個性を埋没させ、個々の「意義のある素晴らしい人生」を見失わせます。
いまこそぼくたちは、根本的な人間の能力と教育の目的について考え直さなければならないのだ!と言っています。

 

 

より良い社会にしていくために大人に必要な心構え
未来をより良くしていくためには、こどもたちが持つ能力、つまりすべての人が持つ能力が解放され、個々が情熱的に取り組める仕事を見つけることが重要です。そして、そのために個々が「エレメント」を見つけなければならないとこの本では語られています。
 
「エレメント」とは生まれもった才能と情熱の合致点であり、それを見つけた人は自分らしさを感じながら好きな仕事をして生きているということ。こどもに接する大人たちは、常識を壊し自分という人間をよく知った上で、こどもの才能を見抜き、支えるのが仕事なのです。

 

 

読むべきな理由
本書にはエレメントを見つけた人の事例やエレメントの見つけ方について書かれています。
これまでの常識を覆し、自分の人生を考えさせられ、こどもとの向き合い方について考えさせられる内容。

 

ぼくはケン・ロビンソンさんのTEDと、この本にかなり影響を受けました。

 

 

天才と発達障害-岡南-

 

 

人は誰しも「認知の偏り」を生まれつき持っている、と言う話です。

 

認知の偏りの中に才能を見いだせ
例えば他人の顔をなかなか覚えられないという人は、相貌失認といわれ聴覚優位である場合が多く、聴くことに特化しているがゆえに視覚が弱く、人と出会っても記憶の中に残りづらいのだそうです。
 
こういう人は一般常識的に「人の顔を覚えられない失礼なヤツ」というレッテルを貼られそうですが、実は生まれつきの神経特性の違いによるものなんです。

 

何か突出した能力を持っている場合に何かが極端に劣るというケースがある。サグラダファミリアのガウディも不思議の国のアリスを書いたキャロルも、アインシュタインもダーウィンもモーツァルトもエジソンも、、、
天才と呼ばれた人たちは極端な認知の偏りを持っており、特化しているために「人とは違う」苦労があったのだそうです。
 
でも偏見や常識という言葉によって排除されることなく、才能として認めれられたからこそ、数々の偉業を成し遂げ世界をより良くすることに貢献できたワケです。

 

ケン・ロビンソンさんの話を思い出すと、学校の教育も親の教育も古い常識をいまだ当てはめ続け、批判と評価を繰り返し、画一的で標準的な人間を生み出す努力をしています。
 
これは、「批判と評価をする立場の人の認知の偏り次第」でこどもの将来が決まるということで、「認知の偏り=生まれもった才能」が殺されていくということです。

 

 

読むべきな理由
人との違いはどこからくるのか?目の前の人と自分が見ている・感じている世界は、色も形も何もかもが違う可能性がある、ということがこの本を読むとよく理解できます。「みんなちがって、みんないい」というのはこういう意味なのかー!というのがスッと心に染み込んでくる1冊。
 
<参考記事>【子育て】「あの子は発達障害だから」と簡単に切り捨てる無知なあなたに伝えたい「天才と発達障害」という本

 

 

世界一素敵な学校-ダニエル・グリーンバーグ-

 

 

サドベリーバレーという学校
以下は、本書からの引用。

 

子どもは誰も、物心ついたときから、自分自身の教育に個人として責任を持つべきである。したがって、子ども自身の選択、活動に対し、外部からの評価はあってはならない。

 

卓越さと創造性、学習の良き習慣、自分が選んだ分野への情熱的な献身を育む最善の道は、子ども一人ひとりに自分の技能・関心を伸ばす完全な自由を与えることだ。

 

アメリカのボストンにあるフリースクール、「サドベリー・バレー」は大人も子どももみんなが対等である、という思想が絶え間なく流れています。
 
何かを指導するわけでもなく、大人が言うことが絶対正しいとも思わず、大人が良いと思う方向に導くでもない。幼い子ども達を、あくまで一個の大人として見て、口を出さず、「何もしないで見守る」という教育の尊さ・強さを知った上で行動している学校。

 

 

読むべきな理由
学校が悪いのでも、大人や親が悪いのでも、ましてやこどもや現代の若者が悪いなんてことはまったくありません。
 
今を生きる個々の生き方や態度や姿勢がどうあるか?ということが大事なのであり、人のことを気にする前にまずは自分の生き方を整える必要がある、ということに読んでいて気づきます。

 

上に紹介した2冊からも感じられることですが、今大人であるぼくたちは自分とこどもたちと未来のために、サドベリー・バレーのような場所を作らなければならない状況にあるんじゃないか、と考えさせられ、行動をかき立てられる1冊です。
 
<参考記事>「サドベリーバレー」と「asobi基地」が実践している、人間に最も必要で大切なこと。

 

 

まとめ

 
「こどもの成長のために」「こどもを教育する」とかぼくもエラそうに思ってしまうんですが、あれ、大人も一緒に成長させてもらっていますよね。マジで。生まれたタイミングがちょっと違っただけで、一緒に成長していく仲間なんだよなーと意識することが大切だと思います。なかなかできないんだけどね。

 

最近わかったのは、教育だと言って無理矢理こどもたちに手渡しているものは、これまで自分が身につけてきた常識や習慣、世間の常識であるということです。

 

ぼくたちは自分の過去の狭く小さい経験を、こどもにインストールすることが大事だと思い込んでいるのです。何のためにこどもとの関わりがあるのか?それで、本当に自分やこどもが幸せになるのか?はあまり考えていません。
 
そして、古い常識は時に、こどもの成長の機会を奪い、自分自身の成長の機会を奪い、未来を奪います。

 

これからの変化の激しい新しい時代を生きていくには、日々の成長が不可欠。
常識というブロックを外し、大事なことを意識の中に取り戻す必要がある。

 

この3冊は、そんな常識のブロックを外すための本です。
事実を理論づけ、仮説と検証の過程と実践された結果がまとめてあり、読むと間違いなく世界が変わるオススメできる良書です。

 

 

 

 

 

それではー!

 

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1980.1.1 東京生まれ YouTubeチャンネル『シンプリィライフ』では、本を参考にしながら無意識の思い込みから自由になる方法をアニメーションで解説しています。本業は古本買取サービス「バリューブックス」のSEOマーケティング担当。