畑違いの工作機械メーカーで10年働いてみてわかった、どんな問題でも解決するための「3人の法則」。

 
ぼくは、大卒で就職してから消防用ホースのメーカーで営業を経験し、その後まったく畑違いの工作機械メーカーに就職してもう10年が経ちました。機械のことなんか全然わからなかったし、機械が大好きと言うわけでもありませんでしたが、とにかく目の前に現れる問題を処理することには必死になれてた、気がします。
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photo credit: Karine Payette, Issue, 2012 via photopin (license)

 

技術的な知識や問題に対する技術的な視点からのアプローチはいまだに半人前なのですが、それでも自分が絶対になんとかしたい!と思ったことについては、目的や必要とされていることを見据えて、考えられる手を使って解決を目指してきました。

 

 

人それぞれの方法がある

 
その過程で、たくさんの人の問題解決方法を見てきましたが、人それぞれ違ってて面白いなと思います。

 

考えられることを洗いざらいすべて挙げてみて、それをしらみつぶしに1つずつクリアにしていく人もいれば、これまでの経験と勘で仮説を立て、その仮説に辿り着くための調査・分析に集中して最短ルートで解決を図る人。

 

前者の欠点は、これで解決できる!という方法が途中で見つかってもすべてをやり遂げないと気が済まないし、なにより「しらみつぶし」ですから時間と労力は実行する人への相当な負担となり、途中でうんざりしてきます。
 
後者の場合は、経験と勘で見つけたゴールが正しければ、何の苦もなく速攻で終わりますが、こだわって迷い込んだら抜けられなくなります。これまでやったことがもったいないと感じ、思考が固まってしまい、前提を崩せなくなります。

 

 

結論は自分で決めている

 
前者も後者も相手あってのことです。時間も限られているし、結論も上司の意向や相手の反応を考えながら出さなきゃいけない場合もある。結局はすべて自分の思い通りに進めることができない場合が多く、やり方をねじ曲げて結論に持っていくケースもあるんじゃないかと思います。

 

これまでの自分の経験や人のやり方を見ていると、大なり小なりありますが大抵の場合は一番最初に決めた結論に向かって、それが正しいかどうかを客観的に証明するための情報を集めているだけのような気がしてきます。

 

狭い世界の中で、さらに制約条件がたくさんあると、本当の目的を見失い、目の前の問題をみんなが「まあそうだね。仕方ないよね。」と言ってくれるためにはどんな言い訳を揃えればいいかを考えはじめてしまう。

 

結局、最初に思い描いた「自分が楽なほう」の可能性に寄っていってしまうのが人間ではないかと思います。

 

 

問題は1人のものではなく「信頼できる3人のもの」という縮図

 
でも、問題ってそんな単純なものではありませんよね。
その場しのぎはいくらでもできるけど、そのモヤモヤはずっと内在していて、いつか再燃し当初より燃え上がるのです。

 

長期的に見れば、その問題は自分1人のものではないのです。後で本当にたくさんの人の負荷になる大きな可能性を秘めている。だからこそ、問題は信頼の置ける視点の異なる「3人の仲間」と目的を共有して一緒に考えアクションを起こしていくのが大事だと思います。

 

前述したように、1人で考えているとどうしても1つの結論に向かっていきがちなのですが、3人いるとそれなりに視点がバラバラになります。同じ視点同じ考えの人などこの世にいませんから当然です。つまり、問題を多角的に見れるようになる。
 
その3人は専門分野がまったく違う人、所属している組織も完全にバラバラなのが一番良いのかもしれません。

 

で、一番大事なこと。
不思議なんですが、3人いると例えば2人が妥協したくても、誰か1人がそれに対して妥協しないというようなバランスが生まれます。誰かが目的を見失っても、誰かは見失わずにいるんです。その誰かは、向き合う問題の種類によって変化します。

 

 

どんな問題も解決できる「3人の法則」

 
これ、人が多ければ多いほどいいかというと、ダメなんですよね。
責任や想いの所在がぼやけてしまい、「まあみんながいいならいいか。」みたいな雰囲気に流されてしまう。
3人のバランスがちょうどいい、とぼくは思います。

 

それに、3人くらいが気楽でいいんですよ。
いっぱいいたら動きが重くなるし、なによりメンドクサイんです。
スリーマンセルなんてよく言いますけど、なんとなくそれの良さを実感している今日この頃です。

 

 

まとめ

 
人それぞれの手法があって良くて、なにが良いとか悪いとかはありませんが、問題解決は「諦めない」「多角的に捉える」が最も重要ですので、凡人1人で立ち向かうにはかなり厳しいです。まず、すぐ諦めちゃうから。

 

絶対に3人が良い!と言い切れるほど経験を積んでいるわけではないのですが、モノゴトを多角的に捉え、身軽に行動ができて、お互い励ましあい、妥協をせずに、問題を解決して目的に向かう、そのためのチームの人数として少なくともぼくには3人がシックリ来ています。

 

みなさんも、いま属している会社で、組織で、チームで、自分に合う一番良い問題解決に向かうための人数について確認してみると面白いかもしれません。

 

バラバラ・ぐちゃぐちゃなチームやメンバーを抱えている人にオススメの本。

 
<参考記事>「ばらばらメンバー」を抱えて毎日悶絶してる?管理職が知っておきたい「良いリーダー」になるために必要な5つのこと。

 

それではー!

 

ABOUTこの記事をかいた人

1980.1.1 東京生まれ YouTubeチャンネル『シンプリィライフ』では、本を参考にしながら無意識の思い込みから自由になる方法をアニメーションで解説しています。本業は古本買取サービス「バリューブックス」のSEOマーケティング担当。