【WorkShift】イノベーションを起こしたいなら年寄りを追い出せ!

 

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photo credit: jordigraells via photopin cc

 

「WorkShift」は読むたびに妙に納得してしまうフレーズを見つけます。すごく勉強になる。
 

 

「ベビーブーム世代」の特徴

 

ベビーブーム世代が社会の中で多数派となり、実力を発揮する20代半ば〜40代半ばになる1990年頃。人間はもっぱら私利私欲に突き動かされて行動するものと考えられていた。自分にとって最も得になる行動を取り、他の人達のニーズをほとんど考慮しない。

 

ベビーブーム世代はそんな性質を持っているようです。そして、

 

同世代の人口が非常に多いので、他人と競争することが当然だと思って育ってきた。
大量消費時代の扉を開き、モノを所有することが人々の心理のなかで極めて大きな意味をもつ社会を作り出した。

 

のだと。

 

 

続いて以下は本書よりそのまま引用させていただきます。

 

この考え方を前提にすれば、企業は当然アメとムチの原理で社員の行動を管理しようとする。その頃の企業で働いていた人達は、アメとムチのことばかり考え、競争し、勝利することにもっぱら関心があった。
戦争による荒廃の中であらゆる不安が吹き出した時代に育ったことを考えれば、ベビーブーム世代の間でこのような発想が主流になったのは意外でない。
それに、同世代の人口が極めて多いので、この世代は他人を蹴落として競争に勝ち抜くことを当たり前と感じるようになった。

 

それだけでなく、そういう発想は学校教育の現場で子どもたちの心理に植え付けられていった、と著者は書いています。

 

 

つまり、弱肉強食の世界。
その世界が当たり前という環境で育ってきたのです。

 

トップに立つために懸命に努力を重ね、自分を社内のライバルより光り輝かせる必要があった。自分の人生にとって最も重要な人物は、直属の上司とその上司たち。出世の階段を上るのに最も重要なのは、上司のご機嫌を取ることだった。

 

 

私の知っている人達はこんなにギラギラしてはいませんが、思い当たる節はあるかな〜と思います。

こんな環境や価値観で生きてきたベビーブーム世代は何が足りないのか?
章の最後にこう書いてあります。

 

コ・クリエーションを実践するために他の人と手を携えることは、テクノロジーの面でまだ難しかっただけでなく、競争心の強いベビーブーム世代にはそもそも縁遠い考え方だったのである。

 

 

これがベビーブーム世代の特徴です。
もちろんこれに当てはまらない人達もたくさんいると思いますが、私は妙に納得してしまいました。
そして、ベビーブーム世代を超え、弱肉強食の発想が学校教育に強く反映されていたその後の世代まで、このような価値観を持っている可能性が高いと思います。

 

 

多様性はイノベーションの触媒

これはもうどこでも言われていることかもしれません。
多様性の強みについて本書では歴史を振り返り、こう書いています。

 

問題解決のプロセスで多様性がいかに大きな強みになるかは、歴史を見ても明らかだ。第二次世界大戦時にイギリスなどの連合国がドイツ軍の暗号「エニグマ」の解読に成功したプロセスは、その典型と言えるだろう。
ロンドン郊外のブレッチリー・パークに設けられた暗号解読施設には、数学者や暗号学者だけではなく、様々な専門分野のエキスパートが集められた。エンジニア、言語学者、道徳哲学者、古典学者、古代史学者、さらにはクロスワードパズルの達人も解読作業に加わった。
こうした多様な人材のアイデアと知恵を組み合わせることによってはじめて、「エニグマ」は解読されたのである。

 

 

競争心をむき出し、孤独のファイターとして1人1人の力だけで世界や周りの大切な人たちを支えられるような世の中ではなくなってきているように思います。
変化の激しい時代に孤独なまま取り残されないよう、私たちは互いに結びつき、協力し合い、アイデアや知恵を共有しながらイノベーションを起こして
いく必要が絶対にあります。

会社で働くサラリーマンにはなにより上司や年寄りたちのしがらみが、強く絡まってなかなか身動きが取れません。
でも、偏見に満ち、発想が固まってしまっている年寄りに頼っていてはお先真っ暗だし、なによりつまんない。

 

自分たちの時代は自分たちで作る。
そのために、邪魔する年寄りたちを追い出すくらいの気持ちを持つ。
そんなハートで現状を変えていきたい。

それでは。

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1980.1.1 東京生まれ YouTubeチャンネル『シンプリィライフ』では、本を参考にしながら無意識の思い込みから自由になる方法をアニメーションで解説しています。本業は古本買取サービス「バリューブックス」のSEOマーケティング担当。