これ素晴らしい動画でした。
彼女、まことにクレイジーなお方です笑。
ですが、クレイジーな行動による極限体験から得る気づきは、未来をより良く変える大きなエネルギーになるのだということを学ばせていただきました。要約します!
photo credit: Khao Sam Roi Yot National Park via photopin (license)
結論
結論から言いますね。いいですか、言いますよ!笑
彼女は、ヨット世界一周レースを経験し「限りある美しい世界を未来に残すためのミッションに目覚めた」んです。
どういうことか、書いていきますね。
幼少時代
「子どもの頃は何にでもなれた」と語っていました。
4歳で初めてヨットに乗ったそうです。その時に、自由を感じ、ヨットの虜になったそう。どんな4歳児だよ笑。
で、小さい頃からすでにヨットで世界一周を決意していたとか。
10歳の時に学校給食を我慢し、そのお金を毎日貯めて小型のヨットを買い、
17歳でセーリングの訓練を始めました。
世界一周レースに参加
23,4歳の頃、3ヶ月に渡るヨット世界一周航海レースに参加し、なんと2位でゴール!
そのレースで感じたことをこう語っています。
夕焼けや野生動物、どこまでも人のいない世界。
これほど心奪われるものはありません。
そして単独航海へ
で、その時の光景が忘れられず、世界にひきつけられ、半年後にもう1度世界一周を決意したんです。でも今度はレースではなく、ノンストップ最速を目指す「単独航海」。
おそらくレースではないですから、誰も見ていないわけです。
もしもの時、助けてくれる人はいないということでしょう。
本当の極限状態とはこのことだ笑。
本当の極限状態
名もなき海の真っ只中、岸から3000km離れた位置。
船が来るのに4日かかる。オーストラリアの南氷洋。
巨大な嵐の前をゆっくり進む。風速150km、波は10〜15m…
その時、本物の極限状態を体験した彼女は、
「極限的状態と、どこまでも素晴らしい状態が背中合わせ」
の世界を目撃したと言っていました。
ものすごい寒さと風の中を、時速100km以上のスピードで駆け抜けたそうです。
雨の降る冬の高速道路を、フロントガラスのない車で走っているようなもの笑。
でも無事、嵐からは逃れることができたのだそうです。
よかった!
「限りある」ということ
単独航海で感じたのは、「ヨットが世界の全てになる」ということだと言っていました。燃料や食べ物、最後の一滴、最後の一袋に至るまでやりくりする…
他のどんな経験も「限りある」という言葉の意味を教えてくれはしなかった。
と彼女は言います。
極限の経験が開いた未来
彼女はこの経験から、自分の進む方向を大きくシフトチェンジしました。
なんと、ヨット乗りをやめて、「世界経済の未来」に注力することを決めたのです。
限りある資源エネルギー。今の世界では、「物質を地中から掘り出して、モノを作り、最後には捨てる」という直線的なシステムが動いている。
根本的に立ち行かないシステム、モノに限りがあると知っているなら、どうしてこのシステムを作ったのか?
彼女は疑問を持ち、世界経済もシステムも、どのように変化すればいいのか真剣に考え始めたのです。
目覚めたミッション
彼女は様々なセクションの多くの学者と話をし、現場に行き、行動し始めました。
そして、「モノを使い切るのではなく、活用する経済」=「完全循環型システム」を作るミッションに目覚めたのだそうです。
シビれた言葉
最後は、
「飛行機、自動車、携帯電話、インターネット、、、これまで人間は思ったことを何だって実現してきた。歴史を見れば私たちは何でもできる、ということがわかる」
という内容の力強いプレゼンがあり、
「目的地が設定できればあとは生き方を見出すだけ」
と、問題意識を持つことの大切さ、課題設定力についても語られていました。
人生をかけて続けていく課題を設定するために、これまでの原体験が生きてくるということですね。
まとめ
要約すると、
1.クレイジーなヨットで世界一周するレースで、「極限状態と美しさ」が同居する世界を知り、
2.限りある地球資源のために、自分にできることを考え、
3.ヨット乗りをやめて、限りあるものを活用する「完全循環型システム」が動く経済を作るミッションを実行し始めた。
という内容のTEDでした。
彼女は「エレン・マッカーサー財団」を立ち上げ、「サーキュラー・エコノミー」というのを推進する欧州の中心人物になっているようです。すごいね。
<関連記事>
欧州発の循環経済を推進する「エレン・マッカーサー財団」 ――下田屋毅の欧州CSR最前線
「循環型経済モデル」がビジネスの新しい地平を切り拓く
ただのエコではなく、大きなビジネスチャンスにもつながる予感のある「サーキュラー・エコノミー」。
知っていて損はなさそうです。
それではー!