心が落ち着かないときは「深呼吸」をしたほうがいい、なんてよく言われませんか?
そんなこと言われても、落ち着かない時には素直にそうできないのが人間です。
落ち着かないと、やりたいことさえ手がつけられなくなってしまうんですよ。
ひどい時はいろんな「やるべきこと」が次から次へと浮かんできて、もう発狂しそうになりますわ笑。
「あー…深呼吸が必要だなぁ…」と思ってたらこの本に出会いました。
「ぼくの日常には、どんな深呼吸が必要だろうか?」という問いを持って読んでみます。
どうして深呼吸は必要なの?
心が落ち着かない理由は、「あれもやらなきゃいけない、これもやらなきゃいけない」と、ただ浮かんでは消えていく思考に惑わされているから。考えていてもなんの解決にもなりませんが、浮かんでくるので不安になるのです。
そんな時に「深呼吸をする」ことの意味は、「呼吸をしている自分を確かめる」ことで、自分は思い浮かんでは消えていく思考の中に生きているわけではなく、今、ここにいる、ということを自覚するためです。
瞑想なんてまさにそれのことだと思います。
どんなに焦っていて落ち着きがなくても、むしろそんな時こそ、呼吸を意識することが大切なのだと気づきました。
「大人」になると意識的な深呼吸が必要になる
この本には、詩が書いてあります。
詩は、「大人になった瞬間ってところでいつだか知っている?」というような内容で、人によって出現する様々な「大人になる瞬間」が描かれています。
大人になればなるほど、意識的な深呼吸が必要になっていきます。
逆に子どもは、常に無意識に深呼吸をしながら自然に生きている。
それを、意識的な深呼吸が必要な状態に持って行ってしまうのは大人なのです。
大人は知ったような顔をして、子どもに大人になることを迫ります。
そうなるのが当たり前だ、そうしなければならないんだ、と。
大人になってしまった、その瞬間に「深呼吸の必要」が隠れています。
今の自分にはどんな深呼吸が必要なのだろうか?という問いへの答えを見つけるキッカケが、この本の中に必ず隠れています。
今の自分に必要な深呼吸は?
ぼくが気になった部分を引用します。
きみはいまでは、二人のちがう人間がたがいの明るさを弱めることなく、同じ明るさのままで一緒にいるということがどんなに難しいことかをよく知っている。
そのときだったんだ。そのとき、きみはもう一人の子どもじゃなくて、一人の大人になってたんだ。
ひとを直列的にでなく、並列的に好きになるということが、どんなに難しいことかを、きみがほんとうに知ったとき。
例に挙げるとよくわかります。
ぼくには昔は好きだったけど、今は嫌いな上司がいます。
その人とはまさにこの詩のようで、ぼくが嫌になった理由は「たがいの明るさを弱めるような」関係になってしまったからだと気づきました。
会社とは組織で、組織とは文化で、文化とは価値観とか習慣です。
会社の文化は誰もが納得せざるを得ない「正しいこと」とも言えちゃいます。
文化として理解しているものの中に、「上司の命令は絶対だ」みたいなものが変な風に混じっていると、おかしなことになります。
目標とか目的だけに留まらず、やり方や考え方まで強要されることもある。
それぞれ力の発揮出来るやり方や考え方があるのに、それを否定されたら「明るさ」は弱まります。そんなことしても良いことなんて一つもないのに、それが「大人になるということだ」と言わんばかり。
結果、たがいの明るさを弱めながら生きていくことになる…
そんな時には、関係性を見直して明るさを確認し合う深呼吸が必要なのです。
まとめ
「こうしなければならない」という常識が、日常を息苦しくし、明るさを弱め合う関係を生み出します。だからよく「深呼吸の必要」を感じるのだとわかりました。
足の引っ張り合いをするのではなく、お互いが同じ明るさで生きていくにはどうしたらいいか?を、深呼吸しながら考える。常に周囲の人との関係性を見つめ直そうとする習慣は大切です。
お互いがお互いを明るくしあえるように。
まずは、人と出会ったら深呼吸を一回して、「この人の明るさを弱めないように、自分には一体何ができるだろうか?」を考え、毎日メモしていくことから始めます。
他にも素敵な詩が満載でした。
オススメです。
それではー!