チームや組織に所属しているのなら、個々が持ってる能力を引き出し全体としての力を最大限まで高めるためにはどうしたら良いか?に考えが行きつくはずです。
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一人ひとりの力は小さくても、その力がうまくかみ合ったとき「なんじゃこりゃあー!」と感動してしまうくらい相乗効果で大きくなることがあります。
わたしは高校生のときに所属していたサッカー部でそれを経験しました。
でもそれってポジティブな力が集まったときにだけ生まれるものです。人の数はそのままエネルギーですが、プラスではなくマイナスのエネルギーを生み出すこともありますので要注意。
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この本にはリーダーになるために必要な考え方が書かれていますが、中には「どうすればそのチームがポジティブに大きな力を生み出すことができるか?」と言い換えられることが書いてありました。
結論から言えば、ズバリ「ミッションを見つけて共有する」こと。
ミッションってなに?
そもそもミッションって何のこと言ってんの?ってところからはじめましょう。
ミッションは簡単に言うと「自分たちの存在意義は何か」ということだそうです。本ではスターバックスのミッションが紹介されています。
人々の心を豊かで活力あるものにするためにー
ひとりのお客様、一杯のコーヒー、そしてひとつのコミュニティーから
スターバックスでは、常にその原点に立ち返ります。自分たちは何のためにいて、何をしようとしているのか?そこに常に立ち戻ることができるから、いろいろなサービスができる。マニュアルにとらわれないサービスができるということなのです。
ミッションを共有する重要性
もしリーダーとして組織を率いることになったら、真っ先に考えるべきは、自分たちの存在理由(ミッション)は何か、ということだと私は思います。それが崇高なものであればあるほど、多くの人に響くものになります。
間違っても、売り上げを大きくする、利益目標を達成する、といった短絡的なものにしてはいけません。もっと本質的に部下や社員が頑張れる、何かの理由を見つける必要があります。自分たちの存在理由を見つけるのです。
と、元スターバックスのCEOである岩田さんは語っています。
みんなが納得する、頑張れるミッションを作ることが、大きなパワーを生み出す、と。
私が高校サッカー部で感じた大きな力は、みんながひとつの言葉でつながったわけではなく、想いが自然と一致したから生まれたものでしょう。スポーツではそういうことが起こりやすいと思います。
いろんなタイプの人間がいても、目指す方向はわりとシンプルだし、上下関係もしがらみもグラウンドの中では消滅してしまいますから、チームメイトはフラットな関係で目的を共有できます。
ところが会社組織ではそう簡単にはいきません。上下関係やしがらみがありまくりです。より良くするためにフラットに物事を言い合うことも難しいケースが多いです。
だからこそ、みんなが納得し、頑張れるミッションを作ることができれば、大きなパワーが生まれるということだと私は理解しました。
大きな力を生み出すミッションを見つける方法
先にも紹介した「ビジョナリーカンパニー2」では、「針鼠の概念」という名称で、会社が目指すべき方向性を示しています。
「情熱を持って取り組めるもの」「自社が世界一になれる部分」「経済的原動力になるもの」の三つの円が重なる部分を、会社としては目指しなさい、と。針鼠というのは、ひとつに集中してそこに向かいなさい、という意味です。
三つの円が重なるところは何なのか?それを考え、本質的なミッションが見つかったときに、多くの人の心に響き、自ら動き出してくれるようになる、と岩田さんはビジョナリーカンパニー2を引用しながら言っています。
一つのことに集中できる環境を作るのはとても大切なことですよね。集中できないということが生産性を下げる一番の要因であるというのはよく聞く話です。(例えばこれ→知ってる人は知っている。集中力と生産性を上げる「通知ゼロ」の仕事術)
指示を出す人がみんな言っていることが違っていたり、岐路に立ったときに何を選択するか迷いまくってしまう場合、力は分散して生産性が下がってしまいます。
迷いなく、持っている力を一点に集中できたとき、思ってもみなかった力が生まれる。それこそミッションを見つけることの意味であるということでしょう。
はじめの一歩はミッション探しの練習
それはあなたやわたしの個人的な「人生のミッション」は何なのか?を見つけてみることです。
情熱とはつまり「好きなこと」、世界一とはつまり「得意なこと」、そして経済的原動力になるとはつまり「人のためになること」。その対価としてお金をもらうことができるのです。
「好きなこと」「得意なこと」「人のためになること」の三つの円の真ん中にあることを、個人のミッションにしてはどうかと思っています。
まずは自分自身の「人生のミッション」を見つけるところから始めてみましょう。
それがチームとして大きな力を生み出すための第一歩です。
あなたの人生の文字盤が見つかることを願っています。
それでは!