「組織が抱える問題」を解決するキーワードは、「標準化と個性化」である。

組織が抱える大きな問題は、「ピラミッド型縦割り組織(意識)」に起因した、組織内の人達の「被害者意識」「やらされ意識」であり、それが「非協力体制」と「思考回路の停止」につながっていることだと考えています。

その意識の根源はどこからくるものなのか?

辿ってみると、大量生産・大量消費時代に効率よく生産するために取り入れられた「旧式マネジメントスタイル」への執着、というかそこから抜け出せない・変われない体質から発生しているのではないか?と考えました。

これについて少し思考を巡らせてみようと思います。

この本、「ワーク・シフト」にはこんなことが書いてあります。長くなりますが以下に抜粋して引用します。

大量消費時代の扉を開き、モノを所有することが人々の心理のなかできわめて大きな意味を持つ社会を作り出したのは、ベビーブーム世代だった。1990年、ベビーブーム世代は20歳代半ば〜40歳代半ばで、仕事の世界の多数派になっていた。この世代の志向や希望が次第に仕事の在り方を形づくりはじめていた。

当時は株主価値と市場の力の重要性を強調する経済理論が全盛の時代。人間はもっぱら私利私欲に突き動かされて行動するものと考えられていた。自分にとってもっとも得になる行動を取り、他の人達のニーズをほとんど考慮しない、というわけだ。この考え方を前提にすれば当然、企業はアメとムチの原理で社員の行動を管理しようとする。

当然、そういう企業で働いてきた人達は、アメとムチのことばかり考え、競争し、勝利することにもっぱら関心があった。戦争による荒廃の中であらゆる不安が吹き出した時代に育ったことを考えれば、ベビーブーム世代の間でこのような発想が主流になったのは意外でない。それに、同世代の人口がきわめて多いので、この世代は他人を蹴落として競争に勝ち抜くことを当たり前と感じるようになった。

コ・クリエーションを実践するために他の人と手を携えることは、テクノロジーの面でまだ難しかっただけでなく、競争心の強いベビーブーム世代にはそもそも縁遠い考え方だったのである。

 

組織の中にいると、例えば目の前に問題や課題が現れたとき、目指すべき方向性を与えられたとき、まずはじめに絶対といっていいほど「誰の役割か?」を決めたがります。自分の仕事に紐付くメニューなのか、それとも他組織に紐付くメニューなのか?
「ピラミッド型縦割り組織」による意識付けは、生産性や効率の観点ではうまくいけば最大限の力を発揮するものですが、日本人が得意とする「手段を目的化」する力が悪い方向に向いてしまった場合には、決まった思考パターンに当てはめることで思考を停止させ、現在の「組織が抱える問題」につながっていくのではないかと私は考えました。

これからの時代を生き抜くキーワードは「標準化」と「個性化」の融合だと思います。
ある人のお話を聞いて心に響いた言葉です。

「標準化」と「個性化」は時代の転換期における重要な考え方です。
仕事だけではなく、どんな場面にも当てはまるメッセージだと私は捉えました。

 

大事なことは問題をクリアすることで見えるであろう景色を想像することと、どのようにして問題を「楽しく」解決するのかを考えること。

そのためには、 「競争」ではなく「協創」です。

多様な意見、多様な考え方のつながりを見つけていくこと。

 

これまで培ってきたノウハウや想いを共有して「標準化」し、それぞれの個性が生きるように「個性化」しながらコ・クリエーションすること、なのかなー?

なんて思いました。

 

 

それを実現するためにどんな仕掛けをしていくか。

しばらく考えてから行動に移していきたいと思っています。

 

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1980.1.1 東京生まれ YouTubeチャンネル『シンプリィライフ』では、本を参考にしながら無意識の思い込みから自由になる方法をアニメーションで解説しています。本業は古本買取サービス「バリューブックス」のSEOマーケティング担当。