伝わる報告書の書き方、7つのステップ。

 
皆さんは「報告書」ってどうやって書いてますか?

ビジネスをしていて社内の人やお客様に何かを書面で報告することを求められたとき、「どうやって作ればいいのかわからない…」と悩んでいる方って結構いらっしゃるんじゃないでしょうか?

ぼくはものづくりの会社で約11年間働く中で、品質保証室で社内・お客様向けの報告書を相当数書いてきた経験から、どの現場でも報告書についての悩みがあるだろうな、となんとなく想像できます。

下手すると報告書誰が書く?みたいな小競り合いが始まっちゃうんですよねぇ〜

まずはじめに言っておくと、お客様への報告書を書くにあたり、「正しい日本語の使い方」とか「ビジネス用語」などそんなに重要ではありません。

言わなくてもわかると思いますが、大切なのは「信頼される」「伝わる」ことです。

そして、伝わる良い報告書とは、ある1パターンな書き方に沿って作られたものだということが、自分の過去の報告書や人が書いた良い報告書を見返してみてわかってきました。

今回は良い報告書の書き方について、ぼくの経験に沿って書いてみますね。

読んでいただけるとこれ幸いです!

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なぜお客様は報告書を求めるのか?

 
目の前に形として現れる文章には大きな力があります。

何にもとづいて、どんなことをして、で、結論はこうである。
ということが報告書の上に表現され、提出されるわけです。

報告書を使って説明すると、相手は先に読んで質問したいことを整理することができます。
すると、自然と良い議論が生まれます。

そして、それは「事実」として拡散されていきます。
お客様が誰かに説明するときの手間も省けますよね。

逆に、作成する側にも良いことがあります。

証拠や記録にもなるし、論理的に正しければ説得力が生まれますし、そこに担当者の説明が加われば、より力強さを増すでしょう。

もしかしたら、人の介在なしに、文章だけでお客様との信頼関係を取り戻せることもあるかもしれません。

求められていなくても書面で説明資料を用意しておくだけで、相手の印象は全然違います。

 

報告書の問題点

 

でも、ただカッコだけ整っていて、「読んでみたけどなにが言いたいんだかよく分かんないから説明してくれる?」と言いたくなるものもありますよね。

「時間がないから…」
「人と違うことをやって失敗したら不安だから…」
「だって書き方わからないし…」

と、社内のフォーマットや過去の事例をそっくりマネて、埋めていくケースが多いのではないでしょうか?

これでは、何のために見解書や報告書を書いているのかわかりません。
書けと言われたから、格好がつかないから書いている、ということが伝わってしまいます。

 

相手に伝わる報告書の書き方7つのステップ

もしあなたが良い報告書を作ってお客様に伝えたいことがあるのであれば、「伝わる」書き方があります。

しかも、常に「1パターン」です。
この書き方通りに順番に整理していけば、相手に「伝わる」最強の報告書がいつも作成できるようになります。

1.誰のために書くの?(目的)

伝えるためには、伝えたい人に伝わる言葉を使わなければなりません。

まず、この報告書は誰が読むのか?誰に読んでもらいたいのか?をできる限りリアルに、はっきりさせましょう。

誰かひとりだけ、個人名をあげてみるのがベストです。

そうしたら、その人の興味のあること好きなこと、考え方や言っていた言葉など、なんでもいいので、特徴について思いを巡らせてみてください。

そして、思い出したことを紙に書き出しておきます。

 

2.その人は何を解決したら納得するの?もしくは喜ぶの?(目的)

で、今回の報告でその相手は、何が解決できたら納得するのか?もしくは喜ぶのか?を考えてみましょう。

つまりこれがゴールになります。

報告書はこのゴールに向けて書かれていなければなりません。

 

3.報告書を書くことになった大元の事実は?

次に、報告書を書くことになった「事実」を書き出します。

「事実」とはつまり、「何が起こったか?」です。

なぜ報告書を書くのかといえば、相手にとって何か不満に思うことや問題が起こったからです。

例えば、
「2016年8月8日、17:00頃、大野晃義くんが屋内用ヘリコプターラジコンを外で飛ばして遊ぼうと思い、自宅の前の道路で電源を入れたら、その瞬間勝手に動き始め、目に当たって怪我をした」
というような、具体的な事実をできる限り何個も書き出しましょう。

この事実を元に報告書が結論へと向かっていきます。
事実は間違いなく起きたこと。説得力の元になりますのでとても重要です。

逆に、これが揺らいでしまうと全てが闇の中に帰ってしまいますので、細心の注意が必要です。

 

4.事実から考えた推測は?

事実が大切!と言っても、情報だけではなんもわかりません。

その情報が確実に事実であることが確認できたら、その情報から何が原因なのか?推測してみます。

と言っても、これは経験がモノを言う世界でもあるので、考えてもわからない場合は経験豊かな人や、本や、インターネットの力を借りてみましょう

 

5.その推測は正しいの?

いくつかの事実から、いくつかの推測を立てられましたか?

では、その推測の中から重要と思われる3つを選びましょう
そしてその3つを深く検証し、さらなる事実に辿りつくのです。

すべての推測を検証するよりも、「これは!」と感じた3つを深く検証する方が、時間を短縮できます。

何より、新しい3つの事実が確実に出てくるということは大きな力になります。

事実は揺るがないものです。絶対にそうであると言い切れる証拠があるということ。

それが目的に近づけば近づくほど、説得力が増すのです。

すべての推測を検証するよりも、3つに絞って、絶対に事実に辿りつくんだ!という気持ちを持てる状態で検証に取り組む方が重要です。

 

6.じゃあどうする?

新しい3つの事実から、どんなことをすれば目的、つまり相手が納得することにつながるかを考えて書き出しましょう。

「自分たちがどんな行動をすれば、目的を達成できるのか?」

「できるかできないか」や「損得勘定」を捨て去ることが重要です。

余計なことを考えずにできる限りアイデアを出してしまいましょう。

 

7.まとめを書く

最後にまとめです。

・わかった3つのことを箇条書きする。
・もう一度目的を見返しながら、結論を1フレーズでまとめる。
・次に必要な行動とそれを実行するスケジュールを示す。

時間を大切にしている人や理解力のある人は、おそらくまとめを最初に読みます。
極端にいうと、このまとめを読めば内容と結論が一瞬でわかるようにしたいです。

 

まとめ

いかがでしたか?
ここまで説明した順番の通りの書き方で、伝わる最強の報告書が完成します。

相手が試しているのは、誠意と正直さです。

事実に基づいて考え、調査し、相手が求めていることを実現するための行動を約束しましょう。

そうすれば誠意と正直さが伝わり、信頼関係を取り戻すことができます。

報告書を書く上で大切なのは、
1.事実を集める(自分の解釈を捨てていく)
2.伝えたい相手を詳細に想像する
3.次の行動をはっきりさせ、文章にして約束する

ことです。

あなたがもし報告書の書き方で悩んでいるのであれば、是非参考にしてみてください。
この通り書けば、必ず最強の報告書ができますよ。

最後まで読んでいただきありがとうございました!

ABOUTこの記事をかいた人

1980.1.1 東京生まれ YouTubeチャンネル『シンプリィライフ』では、本を参考にしながら無意識の思い込みから自由になる方法をアニメーションで解説しています。本業は古本買取サービス「バリューブックス」のSEOマーケティング担当。