今、日本の(特に製造業に従事している)サラリーマンを取り巻く環境は混沌としています。
5年後10年後にはおそらく日本の工場はほとんどが海外の賃金の安い工場に取って変えられ、給料も「グローバルスタンダード」に引きずり下ろされるだろう、といろんな方々がいろんなところで予想されています。
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こんな中、どう会社組織とつき合っていけば良いのでしょうか?
ちょっと考えてみました。
集団心理が作り出す小さな世界では成長は難しい
我々の社会では、周囲に合わせる傾向が非常に強くみられる。相応の知性を持つ善意ある若者が、すすんで白を黒と言ってはばからない。
才能を引き出すエレメントの法則(ケン・ロビンソン/ルー・アロニカ共著)より
「会社のためにがんばる」「上から評価されることが正しい」「成長とは等級が上がること」
個人は集団にのみこまれると、皆が信じていることが常識となる傾向があるようです。
これまでのサラリーマン生活の中で、ちょっとした実感もあります。
こうなってしまうと会社組織は本当に小さな世界になってしまいます。
個人の成長も世界に合わせて小さくなるし、のみこまれていることすら意識できていないと「自分らしく生きる」ことも難しくなります。
でも今、自分の成長を考えておかないと、将来、会社が例えばレイオフや給料を下げるような構造改革を実施したとき、仕事が無くなって本当に生活ができなくなってしまう人が出てきてもおかしくない。
社会や企業というのは残酷なまでに大胆に、そして節操なくその規範や基準を変えるものである。そうした現実を知っておいたほうがいい。
媚びない人生(ジョン・キム著)より
のです。
「自分らしさ」を追い求めて、自らの選択による幸せな人生を見つけることも危うくなります。
「クビになっても構わない」という覚悟を持つ。
これは集団の常識をひっくり返す、組織から見たら危険な考え方だと思われるかもしれません。
でも個人がこう考えることによって、個人も集団も意識が変わります。
個人は純粋に自分の成長を見つめ、自分らしく生きていけるのではないでしょうか?
例えば、会社が”これは「黒」だ!”と言っていても、自分が見たまんま、”これは「白」だ!”と、自分の意見をはっきり主張し、自分の納得したことを自らの意思で実行できます。
また、クビがかかっている仕事は生半可な覚悟ではないでしょう。
真剣なチャレンジは思考を変え、自分を成長させます。
また、会社組織にもメリットがあると思います。
集団の固まった脳みそでは思いつかないようなアイデアが集まる可能性があります。
これからの会社組織に必要なのは、これまで求めてきた「画一化」「標準化」を大切にすることだけではなく、「個性化」「多様性」を認めて前に進むこと。
しがらみを気にせず、自らの考えを主張することは、白を黒と言ってはばからない集団に新しい風を吹かすのではないでしょうか?
「サラリーマン思考」を変えていく
サラリーマンは何かを恐れて仕事をしている人が多いと思います。
「給料が下がる」「上司からの評価が下がる」「出世ができない」「嫌われる」…..
本心が言えないな、と思ったら「何が恐いのか?」を自分自身に聞いてみよう。
きっと自分自身の成長や自分らしく生きるということに比べれば、本当はそんなに大したことではないことが多いハズ。
実際問題、突然クビになったら困ります。
また、やけくそになるわけでもないし、人に迷惑を掛けてもいいというわけでも絶対にあってはなりません。
「クビになっても構わない」という覚悟は、心を緩めて、個性を発揮しながら自分らしく働くための一つの手段です。
個人がそんな覚悟を持てれば、自分にとって会社組織にとって、お互いにとっての素晴らしい道が開けるのではないでしょうか?
なかなか変わらない周りの環境を嘆く前に、変えるならまず自分から。
その気持ちがすべてをいい方向に持ってくエネルギーになると思います。
それではー!