「働く」ということが、すでにあなたの人生のほとんどを占めている。
会社組織で働くサラリーマンには、先の見えない霧の中に迷い込んで出口を探して彷徨っている感覚を持つ人が多いはずだ。
それは今の日本の景気や、世界経済の動向、時代の流れを捉えられない不安からくるのものだと思う。
もう、これまでのように足元にある誰かが作ってくれた道を懸命に走ればそれなりの満足感や幸せを感じられる世の中ではない。
これからは、時代の流れを敏感に感じ取り、自分に強い影響力を示す事象を洗い出し、自分なりに未来を予測しながら自らの未来を選択していかなければならないのだ。たとえ間違っていたとしても、自分で考え自分で選択した「主体的な人生を生きよう」とする姿勢が一番大切なのだ。
本書ではそんなことを私たちに示しながら、具体的な思考ステップや、想像できうるケースについて具体例を挙げて予測をしている。
なんかダラダラ書いても伝わらないと思うので、まず始めの「さわり」の部分についてのみ紹介したい。
未来を予測することの必要性について
現実味のある未来像を描くのは簡単でなはなく、テクノロジーと社会の変化に関する予測はなかなか当たらない。未来を予測して計画を立てることは無意味だと思う人が多いけど、それは見当違いだと本書では説いている。
その理由の一つとして、
これまでは歴史上のほとんどの時期、未来は過去の単純な延長線上にあったが、科学と合理主義精神の力により起こった産業革命以降、過去の延長線上に未来を思い描くことが不可能になった。
と。
それはなぜかというと、
産業革命の原動力は石炭と蒸気機関という新しいエネルギーだったのに対し、これから起きようとしている変化を突き動かすのは、5つの要因の複雑な相乗効果だ。5つの要因とは、【テクノロジーの進化】【グローバル化の進展】【人口構成の変化と長寿化】【社会の変化】【エネルギー・環境問題の深刻化】であり、これらの要因が複雑に組み合わさることで、働き方の常識の数々が根底から覆る。
ということである。
冒頭を読むだけで強く感じてしまうのは、今大きな変化に直面している中で、過去の延長線上に未来を重ねることはむしろ危険なことだということ。
「このままここにいればなんとか生きていけるだろう」なんていうなまぬるい予測は、一旦捨ててしまった方が懸命だ。
「会社が守ってくれるはず」「会社は存続していくはず」という一昔前の幻想に取り憑かれていては、未来の予測など真面目にできるハズがない。
ここで私は、ジョン・キムさん著媚びない人生の言葉を思い出す。
社会や企業というのは残酷なまでに大胆に、そして節操なくその規範や基準を変えるものである。そうした現実を知っておいたほうがいい。
私たちサラリーマンは、「今のままでいる方がリスクが小さいだろう」と思わされているだけなのだ。
じゃあどうすればいいか?まずは、今持っている意識を勇気を持って変えてしまう必要がある。
従順な羊ではなく、野良猫になれ
だ。(これもジョン・キムさん著媚びない人生より)
未来を予測することの必要性がなんとなく分かった。
主体的に未来を築くためには、まず自らの未来を考え、主体的に選択していくことが大事なんだ。
ここから、ワーク・シフトを始めよう。
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