世界をより良く豊かにするボタンの話
自分が働き始めた時に感じた、素朴で根本的な疑問を忘れずにずっと持っていて下さい。
そしていつかその力が付いたら、ぜひともそれを解決するボタンを、自分で押してみて下さい。ごくごく小さな力でも、ひとりひとりがボタンを押し始めなければ、何も変わることはないのです。
<参考記事>“ボタンのありかを知る人”が選ぶ道-ちきりんの日記
しょっぱなから、ちきりんさんのブログより引用しました。
さらに続けます。
自分の部屋ならボタンの場所は最初からわかっています。けれど初めて泊まるホテルだと、電気のスイッチを探すこともよくあります。他人の家に行った時も同じです。廊下のスイッチが見つからなくて、その部屋の居住者に聞いて初めて「ああ、こんなところに」となります。自分の専門領域外でボタンを見つけるのは大変なのです。
けれどボタンはあるんです。だからこそ、電気はついているわけですから。そして、その分野で働いている人にはボタンの場所はわかっています。でも彼らが動かない限り、外部者にはボタンの在り処はなかなか見えません。
多くの場合、内部者はボタンの位置を外部者に教えないどころか、それを隠そうとさえします。なぜなら彼らこそ状況を変えたくない張本人だからです。
私達は「何が正しいのか、何がおかしいのか」だけではなく、「どうすればそれが実現できるのか」に焦点をあてて考え始めなければなりません。ボタンを見つけ、それを押さないと、現実はなにも変わらないのです。
<参考記事>ボタンを探せ-ちきりんの日記
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ちきりん本「マーケット感覚を身につけよう」
そしてそして、この前のアマゾンのセールで、前から読みたかったちきりんさんのこの本をポチッと購入。
この本は、身の回りにあるあなたが気づいていない「価値」の見つけ方について例を挙げながらものすごく分かりやすく説明してくれていて、しかもいわゆる「マーケット感覚」の養いかたについての指南書になっています。
この本は生きにくい現代を、多くの人が楽しみながら稼ぐために、生きやすい時代をつくるための本です。大事なことがたくさん書いてあって、すべてを紹介することはできませんが、つーか読めって感じです笑。
マーケット感覚を養うこと、それはつまり生きる力を養うことです。
そのマーケット感覚を養うために必要なことが3つあるのです。
マーケット感覚を養うために必要な3つのこと
1.誰かがつけた値札に左右されずに自分独自の価値基準で判断すること
「今、自分を雇ってくれる人はいない」 「今、自分の労働力には値札が付いてない」 「だから自分には価値がない」 という発想では、誰かが値札を付けてくれるまで、自分で自分の価値が認識できません
値札がなくても、価値あるものは自分で評価・判断できる能力を身につけないと、ごく身近に大きな価値の源が転がっていても、それに気づくことができません。「自分には何の取り柄もない」と嘆く人に欠けているのは、取り柄ではなくマーケット感覚なのです
考え続けることにより、「自分独自の価値基準」も明確になってくるのです
2.人が行動を起こす裏にある「インセンティブシステム」について理解すること
マーケットとは、生身の人間同士が取引をする場所です。人間の行動が何に動機付けられているのか、そのことに対する深い洞察なしに、マーケット感覚を身につけることはできません
何かに対して「金のためだろう」という思いが頭に浮かんだら、もう一度、よく考えてみてください。自分なら本当に「金のために」そんなことをするだろうかと。
そうやって「人間が動く理由や仕組み」、すなわちインセンティブシステムについて、日々ほんの少しだけでも深く考える癖をつければ、市場の動き方についても、少しずつ理解できるようになっていくでしょう
3.欲しいものを欲しいということ
人間なら誰でも持っている、自分が傷つかないよう守るための防御システムが、「どうせ手に入らない」という気持ちを「そんなに欲しくない」という気持ちに変えてしまうからです
自分の心をごまかしているのに、他者の心を正確に読むなんて、不可能ですよね。だから自分の欲望を抑え込んでしまうと、マーケット感覚が身につかなくなるのです
日本では学校でも家庭でも、「我慢すること」に価値があるかのように教えますが、我慢するよりも「自分は何が不満なのか自分が求めている理想的な状態とは、どのような状態なのか自分が欲しいものは何なのか」と考えるほうが、よほど建設的です
ということなんです。(ぼくはひと言も書いていませんが、なにか?笑)
ちきりんさんが「マーケット感覚を身につけよう」で押したボタン
で、ちきりんさんはこの本でめちゃくちゃどでかい「ボタン」を押したと思ったんです。
ちょっとまた話が飛びますが、先日イノベーションファシリテーター講座で神田昌典さんという人が言っていた印象的な言葉が、「グーグルゾン」っていう言葉なんですけど、これは未来にアマゾンとグーグルが合併するという架空の企業だそうです。
これは「地球上にあるものすべてを検索し尽くし、消費し尽くすモデル」の究極形であると。そしてそれはなんか恐ろしくも感じるし、必ず限界がある。だって地球上の資源がすべてなくなったら世界がおしまいってことですからね。
そして、これから必要なのは「地球上にないものを検索し、購入し尽くすモデル」であると言っていました。
ないものを生み出す力、イノベーションを起こす力が必要だと。
話を戻しますと、ちきりんさんがこの本を通じて読者に伝えたいことは、世界中の多くの人が身の回りにある価値に気づく力、つまり「ないものを生み出す力」、かっこよく言えば「イノベーションを起こす力」の養い方なんじゃないかなと思ったんですよ。
え?ちきりんさんがなんでそんなことをしようと思ったかって?
ちきりんさんのその想いも、しっかりこの本の中に書いてあります。
ごく身近にある価値の発見は、個人が稼ぐ力の源になるだけではなく、社会を豊かにする原動力でもあります。
まとめ
ちきりんさんは、変化に富んだ時代に不安を感じながら戦々恐々と生きるのではなく、むしろその変化をワクワクしながら楽しんで生きることをオススメしています。そしてそのために必要なのがマーケット感覚。
子どもたちがこれからの時代を楽しく生きていくためのキーワードは、「変化は恐れるものではなく、楽しむものである」ということ。これは、ぼくたち親が行動によって身をもって教えてあげる必要があります。
つまり、大人や親は目の前の安定に必死にしがみつくのではなく、変化を恐れずにマーケット感覚を身につけ、子どもと一緒に変化を楽しむことこそが、みんなで楽しみながら生きていける世界をつくっていくということです。
(ぼくを含めた)大人よ!変化を恐れるな!笑
思い込みを捨てて、自由になれ。
それではー!