ソリューションビジネスなんて時代遅れ!売りたければ人の「感性」を捉えろ!という話。

 

 

この本、2006年に初版が出版されたものなんですが、この「人の感性」を軸にビジネスについて考えることで、この当時から「これからはソリューションビジネスではなく、マスタービジネス(人生における新たな目的を提示する)へと移行している。」と言っています。
この流れは(個人的な観点ですが)今現在も進行中だと私は感じます。今、ソリューションビジネスと言っていてはもう完全に時代遅れであり、消費者の「感性」が捉えられていない証拠なのだろうな、と思いました。
(余談ですが、過去に著者が言っていたことが今どうなっているのか?というのはとても面白い!BOOK OFF 100円本サマサマです!)

 

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売上とは人の行動によって生まれる。売上とは人の買うという行動の結果だ。

 

と著者の小阪さんは本の中で何度も繰り返しています。
何かモノを買うまでの行動というのは、いくつもの小さな行動の積み重ねによりモノを「買う」というところまで行き着くことであり、その一連の小さな行動のなかで一つでも行動を妨げるものがあれば、「買う」という行動までたどり着かない。つまり「売上」にならないということです。
 
では、どういうステップを経て「買う」とか、「これ、なかなかいいじゃん」と感じるところまでたどり着いてもらうか?

 

そこに至るまでのお客さんの一つひとつの行動を考えて、実際にそう行動してもらうように働きかけていくこと

 

が最終目標である「お客さんが買う」にたどり着くために必要なことであり、その力を「感性消費行動」のデザイン力と小阪さんは呼んでいます。

 

 

重要なのは「感性消費行動」のデザイン力であり、お客さんの行動をデザインし、実際にそうしてもらうことができる力が「感性のマーケティング力」だ、ということです。そして、この力を持つために大切なことは以下の三つだと言っています。以下引用です。

 

1.人間の行動を分解する

 

お客さんの行動を分解して見ることができるようになれば、買うに至るまでにはどこの行動が足りず、どこでお客さんの行動が止まってしまっているのかがわかる。時折意識して自分の行動を分解してみたり、他の人がやっている行動を分解してみると、人間の行動を分解する力が自然と身に付くのだ。

 

2.人の行動のストーリーを描く

 

プレゼントをあげるときは、相手が喜ぶことを推測し、プレゼントを選ばないだろうか?どんなタイミングでどのようにあげれば喜びがさらに高まるのか?考えて、相手の反応も予測してプレゼントを買い、渡す準備をする。そして実際にそのプレゼントと渡し方がばっちりはまったら、相手は多いに喜び、あなたは目的を達成することになる。
お客さんの行動のストーリーを描けるようになるということは、これと同じことで誰でもできることなのだ。

 

3.「情報量」でお客さんの感性をつかむアイデアを豊富にする

 

これはトレーニングや積み重ねでどんどん向上するものだ。まず簡単にできることの一つを言えば、人間の行動や感性に関する本や雑誌などから情報を入手することだ。

 

 

そして最後に、人の感性のトレンドは振り子のように、それまであった流れとはまったく真逆の方向に変化していくため、「感性の流れ」を読む力も重要になってくるということ。上記3つとこれを抑えれば鬼に金棒だと小阪さんは書いています。

 

ビジネスでも、コミュニケーションでも、何においてもそうだと思いますが、やっぱり人の心を知ろうとすることが原点です。自分の持っている感性と、その人の持っている感性をよく知った上で、自分の思いをどう伝えるかを考えないと、ズレが生じてトンチンカンな方向に進んでいってしまう。これでは思っている結果は得られないし、ひとりよがりな価値観の押しつけになってしまう可能性が高い。
これではお互いが不幸ですよね。
 
感性のマーケティングに真剣に取り組むことには非常に価値があると思います。単にモノやサービスが売れるようになったというだけではなく、自分の感性も豊かにし、人との関わりにより深い興味を持てるようになる気がします。
 
人との関わりは一生モノです。人に興味を持てれば、人生は豊かになる。
そんな気がします。
 
それでは。
 

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1980.1.1 東京生まれ YouTubeチャンネル『シンプリィライフ』では、本を参考にしながら無意識の思い込みから自由になる方法をアニメーションで解説しています。本業は古本買取サービス「バリューブックス」のSEOマーケティング担当。