組織で働く楽しさと閉塞感を知るビジネスマンの5つの苦しみ。

 
ぼくは2016年3月まで、機械関係の製造業に勤めていたのですが、思うところがあって辞めました。

 

会社の中で組織的に働くことで、ものすんごい大きな力が生まれる、ということを知っています。ぼくはたまに、製造途中の製品を見て感動し、完成してお客さんのところで動いている製品を見て感動していました。

 

製品そのものももちろんすごいのですが、何よりも「こんなすごいものが生まれるのは役割分担して大きな力を生み出している会社、つまり人と人のつながりがあるからなんだな」ということに感動していたんです。

 

 

で、いきなり話が変わりますが笑、ぼくの記憶に残る人生のワンシーンは「高校サッカーで都大会1回戦、PK戦まで行ったけど敗退した」ことなんです。
負けたのになんで?というと、その時ぼくは「チームが一つになった感覚」を感じたから。

 

チームメイトがどう思っていたか知りませんが、ぼくは勝手に感じていました。言葉に出さなくても、お互いがお互いを補い合い、目的に向かって同じ方向を見て走っている感覚。

 

「チームが一つになって同じ目的に向かうことってスゲーな」とわかった瞬間でした。

 

 

話を元に戻しますと、組織で働く楽しさを知っている人は、そう言った「人と人の主体的なつながりによって目的が達成されることの素晴らしさ」を知っている人なんじゃないかと思うんです。キツイこと辛いことがあっても、そういう楽しさを知っていて、組織でしか味わえない感動を知っていて、また味わいたいからやれる部分があるんじゃないかと。

 

実際ぼくもそれがあったからずっとやれてた部分があります。
チームが一つになって新しい製品を生み出し、世に送り出した時に感じた喜びと感動は、今でも忘れません。

 

また、会社には、ひとりでは決して実現できない大きくて魅力的な仕事が間違いなくあります。
個人では出会うことのできない製品やそれを生み出す技術がある。目の前の魅力的な世界にのめり込んで、我を忘れて没頭する瞬間もありました。

 

ただ何か、それだけではどうしようもない「苦しみ」に負けてしまい、会社を辞めちゃったわけなのですが、、、

 

 

ビジネスマンにはどんな苦しみがあるのか?

 
自分にはどんな「苦しみ」があったのだろうか?と思った時、ふと「閉塞感を感じているビジネスマン・ウーマンはどんなことに苦しみを感じるのだろうか?」と思いを馳せてみました。自分の感じた苦しみは、他者も感じる苦しみなのか?

 

1.当たり前のことを当たり前に素直に言えない雰囲気

これ、苦しいですよね。
会議で余計なことを言うと白い目で見られる感じ。
あれはきっと、みんな余計な仕事が増えるのが嫌なんだと思います。
正しいことを言われると困っちゃうわけです。コミュニケーションは面倒なのです。
 
だから、目的を実現するために、当たり前のことを言える人は煙たがられる。
自分の仕事が増えて、予定通りいかなくなる。だからなるべく予定調和の中で物事が進んでいくことを望み、「余計なことを言うな圧力」が生まれる。
 
これは、集まった人が目的を共有していないため、将来や目的が見えないから起こることです。

 

 

2.「業務命令」を押し付けられる

これも苦しい。
腹落ちしていないのに「やれ!」と言われる。上司の言うことは組織人としては聞かなければという「暗黙の了解」もある。でもなんでそれをやらなきゃいけないの?という腹落ちしていないのにイヤイヤ行動するのは辛い…
 
相手がなぜその仕事を言う通りにやって欲しいのかがわからないから、勝手な妄想が膨らみます。
イヤな気持ちがどんどん大きくなり、愚痴が出たり、やる気がなくなっていく。
 
これはおそらく、相手の気持ちや本意や意図が見えていないから起こる苦しみかと。

 

 

3.何を提案しても受け入れてくれない

これが続くと、前向きな気持ちや改善する意欲も失われますよね。
もういいや。何言っても自分の考えは伝わらないし、諦めよう…ってなっちゃいます。
 
で、何を言ってもムダな気がしてきて、話す気もなくなる。
そうなると、自分の伝え方にはまったく目が向かなくなり、ついつい相手の悪いところを探し始めてしまう…
 
なぜ伝わらないのかが見えず、苦しみます。

 

 

4.課題が多すぎてどこから手をつければいいかわからなくなる

そうなんですよね。これもあります。
どんどん仕事が降ってくる。でもそれを管理コントロールしてくれているはずの上司は与えるだけ与えて、見て見ぬふり…先に帰る、助けてくれない。苦しくなりますね。
 
この場合、イヤな気持ちが先行してしまうので、どんな仕事がどれくらいあるのか、自分の負荷がどれくらいあるのか、見失ってしまいます。で、ついつい頭の中だけで考えてしまうので、見えなくて不安になる。
 
つまり、もうイヤイヤばっかりで、本当は何が不安なのか?自分でもわからなくなってしまう。
先が見えなくて不安になっている状態。

 

 

5.「本当の自分」が本当にやりたいことがわからない

これまで書いてきたような悪循環を繰り返していると、自分が本当は何がしたいのかわからなくなってしまいます。
 
歳を重ね、大事なものが増えて、「守らなきゃ」と思うものが増えると、より一層わからなくなります。
でも自分の純粋な意欲にフタをし続けると、フタは開かなくなってしまい、「本当の自分」はどんなだったのか?そのヒントさえ出てこなくなる。自分が見えなくなることにモヤモヤして不安でイヤな気持ちに陥ってしまう気がします。

 

 

ビジネスマンの5つの苦しみに共通していること

 
と、、、1から5を見直してみると、すべてに共通点があります。
それは、「見えないこと」による「不安」でした。
目的が見えない、意図が見えない、相手が見えない、状態が見えない、自分が見えない、先が見えない、、、

 

本当にイヤなのは、不安な自分であり、それは「見えない」ことが原因
だということがよくわかりました。

 

 

見えるようにする最も簡単な行動

 
これ、結構簡単に解決できると思います。
「見えるようにすればいい」ただそれだけかと。
どうやってやるかといったら、なんでも「紙に書けばいい」だけです。

 

もっと良いのは、「見返したときにすぐにわかるように書く」こと。
「見えない不安」がより小さくなりますよね。

 

最近、とにかくなんでも「書く」ようにしています。
1日のスケジュールでも、悩みでも、これからやりたいことでも、楽しかった記憶でも、なんでも。
「悩んだら書く!」この習慣が身についたら、苦しみから少しずつ解放されると、ぼくは日々実感しています。
 
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まとめ

 
「とにかく書くことが大事である」というのは、脳科学者である茂木さんも、世界トップレベルのコンサルタントである大前研一さんも、以下に紹介するそれぞれの著書の中で言っていました。書くことにはすごい力があるのです。
 

ひらめきの導火線 (PHP新書)

ひらめきの導火線 (PHP新書)

  • 作者:茂木 健一郎
  • 出版社:PHP研究所
  • 発売日: 2008-08-19

 
<参考記事>【NABO】「ひらめきの導火線」に火をつける方法とは?

 

考える技術

考える技術

  • 作者:大前 研一
  • 出版社:講談社
  • 発売日: 2004-11-05

 

書く時は、ただ「メモ」を取るのではなく、フレームを使って「ノート」にすることで、「見返したときにすぐにわかる」ようになります。再現性の高い状態にしておくとより「見えない不安」は小さくなります。

 

書いて書いて書いて、日々の不安を小さくする。
そうやって心穏やかな毎日を過ごせるようになったら、最高ですよね。

 

それではー!

 

ABOUTこの記事をかいた人

東京都北区出身。 これまでの経験と読書遍歴を活かして、現在は動画制作・コミュニティー運営・速読読書会開催・YouTubeチャンネル運営・オンライン講座を通じて、人が自らの才能を発揮し自由に生きるためのサポートをしています。