2015年7,8,9月に5日間を使って開催される「イノベーションファシリテーター講座」の7月講座を受講してきました。
<参考記事>【IF】というわけで「イノベーションファシリテーター」になっちゃうことに決めました。
この本の著者であり、株式会社フューチャーセッションズの代表である野村恭彦さんが先生。
脳みそ使いすぎて脱力感がハンパなかった、、、
スゴイ人たち、楽しい人たちにたくさん出会えて、自分を知り自分を開き、多くの知識を得て、普段使わない脳をフルに使い、最後は気づきと学びで放心状態になる、、、
という刺激的で興奮した濃い2日間でした。
それでは忘れないうちに振り返って整理してみます!印象に残っていることを3つにまとめてみました。
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印象その1:神田昌典さんのお話
知る人ぞ知る神田さん。ぼくはセブンイレブンで売っていたこの本を読んだので知っていました。
図解稼ぐ力 あなたを突然稼げるようにする7つの方法-神田昌典著
冒頭で導入トークをしてくれました。そこで記憶に残っている話。
キーワード羅列します。
・タクシー運転手の話
稼ぐには、「人を動かすか」「機械を動かすか」「お金を動かすか」の3つしかないでしょう!とタクシー運転手さんに説教された(笑)。でも確かにそうだと。これから必要になってくるのは、稼ぐイノベーションを起こしていく下層にある「プロトタイプをつくる力」が重要になってくる。
つまり「種・苗をつくる力」、それには「自分を信じる力」と「時流を読む力」が必要。
・インフラが整うと時代が変わる
これまで、エネルギー・ITと来て、2008年にブロードバンドのインフラが整い情報化社会へと時代が変わった。
そしてここからは「知識創造社会」である。
必要なのは、課題を発見する力、つまり「苦しんでいる人を見つける力」ということ。
・変化の時代
変化の橋渡しをするリーダーが必要。そのリーダーが、種とか苗を生み出し、生活の糧を提供する。そしてIFこそが変化の橋渡しをするリーダーになり得る。
・これからはお金が集まる力よりも、人が集まる力のほうが強くなっていく。
・教育や革新的技術への関心が高まっている時代。技術を生み出すファシリテーション。
・ドラえもんに出てくる「ミニ太陽」
ドイツで30万円くらいで売られている。プロトタイプが即販売へとつながっている。
・グーグルゾン
アマゾンダッシュボタン。例えば洗剤がなくなりそうだ→目の前にアマゾンのボタンがある→押す→ドローンで送られてくる。
これが発展していって、「思っただけ・考えただけで送られてくる」という未来へ行こうとしている。
これは「地球上にあるものすべてを検索し尽くし、消費し尽くすモデル」限界がある。
・これからは「地球上にないものを検索し、購入し尽くすモデル」
ないものを生み出す力、イノベーションを起こす力。
・いまの日本は一握りのスゴイ人たちのおかげで成り立っている(本田宗一郎さん、松下幸之助さん、、、)
この70年で食い尽してきた。東京オリンピックまでのこの5年が、今後50年に大きな影響を与えるはず。この5年間のイノベーションファシリテーターの活躍が重要。
驚く話ばっかり!いやーおもしろかったーもっとききたかったー、、、
特にドイツのミニ太陽の話とグーグルゾンの話。
未来の技術革新へのワクワクと、いまの世界の状況や向かっている方向を感じ、面白いながらもビリビリとした緊張感をいただきました。
印象その2:自分の中にある想いが引き出された
フューチャーセッションをするために必要な手法の勉強で、とりあえず体験してみよう!ということで参加者がファシリテーターになってたくさんの手法を一気に体験しました。これがもう脳みそがとけて耳からこぼれてくるんじゃないかというくらい脳みそを使わせてもらいました。
なにが良かったかって、自分の中にあるモヤモヤした考えがとけた脳みそにまざってどんどん流出してきたところです。自分がなにを考えているのか、なにを恐れているのか、本当の想いは、、、などなど、自分と向き合うことができたこと。
真ん中の似顔絵は、最初におとなりになった好青年が書いてくれた素晴らしい絵!
そしてこれは、松田純さんというプロのまんが家の方が書いてくれたぼくの似顔絵!うれしい!
なにより、素晴らしい方々の考え方を受粉してもらえたのが最高の刺激だった。
「そうか!」「なるほどー」という気づき。
多くの人の意見を自分事で受け入れると見えてくるものがある。
ぼんやりとした自分の考えが、対話によって形になっていく爽快感。
はい!エキサイティング!笑
印象その3:フューチャーセッションの構成がなんとなく理解できた
ストーリーテリング、ワールドカフェ、マグネットテーブル、ブレインストーミング、ドット投票、クイックプロトタイピング、フィッシュボウル、プロアクションカフェ、、、
どんな場面で使ったらいいか、どんな対話になるのか、などを実践しながら体で覚える講座。
え!え?いきなり!?って感じでかなり精神的に負荷の掛かる方法での学びですが、この方法が一番効率がいいのかもしれません。
手法を覚えたらこれらをどう組み立てセッションをつくりあげるか?です。
組み立てかたにはその場の雰囲気や集まる人に合わせたセンスが必要になってきそうです。
とにかく実践をして体に染み込ませていくしかないやん!という実感。
「正しい問い」ではなく「セクシーな問い」を!
最後に悩むのは、ありきたりかもしれませんがやはり「問い」の立て方なんです。
問いかけの内容と方法によって、その場はつくられるんだろうなというのが実感。
手法やその進行にこだわっても、問いがしょぼいと対話もつながりもアクションも生まれない気がしました。
ぼくが今回の講座で特に大事だと思ったことを、ぼくの視点で整理しておきますと、
1.その場に来てくれるであろう多様な参加者の気持ちになって問いを考える
いろんな立場や視点を想像すること。この問いをだしたら、どう答えるだろうか?どんな気持ちになるだろうか?とあきらめずにしぶとく妄想することが大切。
2.参加者の個人的な感情に訴える問いを考える
問いに自分事になれるからこそ、参加者はオープンに自分の考えやアイデアをだせるようになる。
3.「正しい問い」ではなく「セクシーな問い」を考える
客観的に「正しい」ものはつまらない。魅力的でセクシーで、多くの人が盛り上がってしまう問いを探し続ける。
4.ファシリテーター自身も「自分の強い想い」を持って問いを考える
ファシリテーターは「究極の第3者」的イメージがあるけど、イノベーションファシリテーターはイノベーションに対して情熱を燃やす「想い」を持った人。この相反する人格をバランスを取るのではなく両立させるのがイノベーションファシリテーター(IF)である。
ということでした。
まとめ
イノベーションファシリーテータは、この激変の時代になくてはならない人だという実感が高まりました。多くの人の中に隠れている想いを引き出し、自分事ややる気を引き出し、つながりを生み出し、楽しく課題を解決していくアクションを生み出していく人。
1日目の最後に、野村恭彦さんが言っていた言葉が脳みそにくっついて離れません。
あなたがやっていることをわたしはまだよくわかっていませんが、とにかくなんとかなりますから。
自信を持ってそう言える人、大きな器で相手に信頼感と安心感を与えて、みんなの力を引き出して、本当に難解な課題をなんとかしてしまうのがイノベーションファシリテーター。
よし!やろう!
それではー!