離婚して3年が経った。
当時は「離婚をしたらどちらかが親権を持つ」ということが当たり前、ということすら意識できないほど当たり前だったことに気づいた。
先日、友人とすき家でのこと。

という話にハッとした。
「単独親権」という言葉も、日本ではそれが当たり前ということも、そのときはじめて意識したのだった。
「離婚したら単独親権」は本当にベストか?

夫婦の問題で別れたワケで、自分は子供たちと別れたかったワケじゃない。
自分から別れたいと言った手前、なんだかちょっと引け目があって、「子供たち全員が『会いたい』と言うまでは会わないで欲しい」という元パートナーの意向もあり、これまで1度も子供達と顔を合わせていないのだけど。
フラットに第三者的に考えてみると、子供たちには父親が必要な場面もあるはず。
自分としては、子供たち自身が必要と思ったときには喜んで駆けつけ、できる限りの協力をするモチベーションはある。
こういうと、「自分に都合のいいように解釈しているだけじゃない?」と思われるかもしれない。
誤解のないように言っておくと、、、
もちろん、子供が必要としていなければ、それは何よりだ。
決して、「必要としてほしい」と思ってはいない。
デンマーク、共同親権からの新しい形
友人とのランチのあとで、共同親権について調べたところ、デンマークはさらに進んでいた。

<参考記事>デンマークの新離婚法と子どもの権利
離婚調停では、子供に毎回決まった担当者がつき、子供自身に意見を聞いたりアドバイスをして、子供の意見を反映しやすくしているらしい。
子供は生まれながらに「親に見捨てられたら死ぬ」というトラウマを持っているというし、親には正直に言えないこともあるだろう。
第三者が子供の意見を聞き、くみ取ってくれるというのは、なんと画期的な考え方だろうか。
さらに、以前は子供の住所はどちらかの親の住所でなければいけなかったけど、希望すれば子供の住所を複数登録できるようにするとのこと。
親が離婚した子供にとって最善とはなにか?
本質的な部分を考え抜き、追求し、実現しようとする姿勢は素晴らしいと思う。
子供に意見なんてない?
そんなはずは、ぜったいにない。
そんな風に言う・思う人は、無意識に「子供をコントロールしようとしているかもしれない」と早く気づいた方がいい。
「子供のため」という正しさを使って、自分の手の内から逃げ出さないかどうか、無意識に監視している可能性がある。

子供は感性も直感も、大人のあなたより相当に鋭い。
そして、この世界に生きる、同じひとりの人間である。
意見がないはずがなく、ただ、言葉にするのがまだ得意じゃないだけ。
伝えたいことはたくさんあるハズだ。
だけど、自分が生きるか死ぬかの生命線を握っている親が、不機嫌な顔をするようなことを言うのはとても勇気がいることだろう。
鬼の形相で正しさを何度も押し付けられれば、その通りにするしかない。
だから、両親の離婚の際に、言いたいことも伝えたいことも、本当のホンネも「ある」けど「ないことに」しているのだろう。

意見がないんじゃない。
表現できないだけだ。
自分も、子供をコントロールして、自分の思う方向に誘導した経験がある。
振り返ってみると、本当に恐ろしい。
もしまた子供を授かったら、もう二度とやるまいと、心に誓った。
まとめ:「単独親権」という思い込みを捨てよう
自分の中では片方の親が親権を持つ「単独親権」が当たり前の当たり前だった。
でも、世界はより良い方向性に気づき、どんどん新しい考え方を取り入れて変化しつづけているのだ。
自分はいつからか、どうしてなのか、まったくわからないけど、無意識の領域に「思い込み」がべっとりとくっついていて、思考停止していたことに気づいた。
そのことに気づくことができただけで、めちゃくちゃ感動である。

この感動を、どのように伝えればいいか。
わからないけど、前の家族に手紙を書こうと思います。
それでは、またー!
デンマークは「共同親権」らしいよ。授業参観のときの親の人数は、日本だと生徒の数×2がマックスだけど、むこうは2倍以上くることもあるって。