六花亭って知ってますか?
マルセイバターサンドが有名な、北海道のお菓子メーカーです。
これがマルセイバターサンド。
その六花亭には就職希望者が殺到するそうです。
なぜ?どこにそんな魅力があるのか?気になったので調べてみました。
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六花亭の経営理念
「仕事も遊びも一生懸命」というのが六花亭の経営理念。これは、現社長の小田豊さんが決めたもの。この小田社長という人の発言を調べていると、なんか変わってるけど良い感じの人だなというのが印象です。そういう人はわたしの経験上、自分に正直に生きている人。
でもまあ、どんなに素晴らしい理念も、言っているだけでは浸透・実現しないのは当たり前の話。んじゃあ六花亭はこの理念を実現するために、一体どんな取り組みをしているのかを調べてみました。
六花亭ではこの理念を起点に、なんと7つもの仕組み・制度が実際に動いていました!
六花亭 仕事も遊びも一生懸命
六花亭の公式ウェブサイトに書いてある気になる仕組み・制度と、ネット上で探した情報を紐付けて紹介していきます。
1.社内日刊新聞「六輪」
「1人1日1情報制度」というのがあり、
すべての社員、パートさんは、「1人1日1情報」を提出できる権利を持っています。
その日の出来事、仕事の改善・提案、お客様からのご注意、個人的な悩みなど、テーマは自由。翌朝にはトップがすべて目を通し、翌日の日刊新聞「六輪」に掲載され、提案として検討したり、商品開発のヒントとして有効に取扱いされています。
社員数約1300人のうち、毎日600~700ほどのメールが社長に届くそうです。社長は、毎日9時から11時はその「情報」に目を通す時間と決めていて、それら全てに目を通すそうです。そのなかの100件くらいがピックアップされ、毎日社内新聞に社長のコメント付きで掲載される、という制度。
そんな時間、どこにあんの?って感じです。社長という仕事のイメージが大分変わりました。
小田さんは約1300人の社員全員の名前を覚える努力をしているのだそう。新入社員の名前を覚えるために食事会に呼んだりもするようです。
2.表彰制度
「月間MVP賞」「今月の顔」「ザ・晴れ晴れ」「公休利用法」というのがあり、中でも、
「今月の顔」
毎月各職場で推薦を受けた中から、最も活躍した数人が選ばれ、社内厚生施設「六花荘」へ招待されます。ひのき風呂にゆっくりとつかった後、役員をホストに祝宴。非日常的体験の場として全社員の目標となっています。
だそうです。しかも今月の顔には賞金もつくそう。なんじゃそりゃ!?という感じです。
信じられない。
また、
「公休利用法」
興味のあることにはどんどん挑戦してもらおうと始まった公休利用制度。年に1回社内公募が行われ、書類選考により、2週間から最長2ヶ月間の公休が与えられます。
中国砂漠の植林ボランティア活動に参加、個展の開催、食品研究所での研修、野球コーチ研修、相原求一朗デッサンの旅など、現在までに12人の社員の利用が認められました。
例えば会社の仕事以外のことで真剣に取り組みたいことが見つかったとしても、仕事があったらそんな時間作れないって場合があります。そのとき「じゃあ辞めちゃってやってみるか?」「思い切って休職すっか?」「それともやりたいことを諦めるか、、、?」というような選択をしなければならないかもしれません。
大抵は、なかなか辞められないし、休職するといっても周りの評価が気になったりして、あれやこれやと「やらない理由/やれない理由」を見つけ出して、「まあできないよね」と自分に言い聞かせて諦めるのが関の山でしょう。
でもその内容が例えば誰かの喜びや社会貢献につながることだったり、狭い視野から抜け出して見識を広げることで仕事のアイデアが広がるものであれば、条件付きで「やってもいいよ」という制度です。
社員の正直な気持ちを引き出し、社員の人生経験を大切にする、大らかで器の大きい会社であることを感じさせます。
確か、星野リゾートにもそんな制度があったような、、、
3.クラブ活動
一番注目すべきはこれ。六花亭は各種のクラブ活動に力をいれているそうです。
中でも軟式野球部にはかなり力を入れていて、売り上げの0.07%、金額にすると1300万円くらいの支援がされているようです。かなりの支援額ですよね。全国の中でも強豪であり、全国大会優勝の経験もあるそうです。
他にも、サッカー部、女子バスケ部、男子アイスホッケー部、管楽器アンサンブル、応援団・チアリーダー部、茶道部などがあり、練習場所やトレーニングの他に、公休とか勤務時間の調整までしているそう。すごい!
調べたら六花亭がスポーツチームを持つ意味の調査結果がありました。
一種の宣伝効果を狙ったものではないか?という仮説から調査をしたようなのですが、六花亭は本気で「仕事も遊びも一生懸命」という理念を実現するため、社員の士気高揚のために社内で生まれたスポーツチームをサポートしているのです。
会社がクラブを支援することで、
→選手は会社への恩返しで仕事も遊びも一生懸命になる
→仕事も遊びも一生懸命の選手たちを、一般社員の人たちは仕事とクラブ活動の両面で応援してくれる
→その応援により選手たちの士気も上がり、仕事と遊びにより一生懸命になる
→仕事に一生懸命になってくれるから会社はまた支援を増やそうとする
というサイクルが回り、社員の士気高揚と経営理念の実現につながっている、というのです。
企業がスポーツチームを持つ意味〜事例 六花亭製菓株式会社〜.pdf
クラブ活動によって社内に強いつながりが生まれ、「働く喜び」が生まれる事例です。
素晴らしい。数ある制度や仕組みの中でも、経営理念を実現するための一番影響力があるものではないかと思います。
4.その他
他にも、
○社員6人以上で旅行をする時、一人年間20万円まで旅費を補助してくれる社内旅行制度
○社内保育園
○600人が集まる新年宴会や納涼祭、観楓会、ビールパーティーなどの社内行事
○20年連続パートを含む全従業員の有給休暇の消化100%
など、調べてみると優良企業っぷりがたくさん出てきます。
バターサンドの六花亭に就職希望者が殺到する理由 – NAVER まとめ
20年連続パートを含む全従業員の有給休暇の消化100% …
小田豊社長の人柄
そして、小田豊社長の人柄が素晴らしい。
ほぼ日刊イトイ新聞 – あの会社のお仕事。六花亭製菓 編
イトイ新聞のインタビュー記事にあるやり取りを見ると、社員との仲の良さが伝わってきます。温かいですね。
また、六花亭の採用情報ウェブページにある社長からのメッセージも良いです。
六花亭 職場紹介
六花亭は、一人ひとり持ち味、自分の色を持った人が好きです。
自分が自分にならないで、誰が自分になるんですか?
会社説明会には、自分らしいスタイルでお越し下さい。
素晴らしい経営者とは同時に素晴らしい教育者なのだと感じました。
あとこれ。先輩社員の声のところには、こんなことが書いてあります。
六花亭 先輩社員の声
社長のメッセージも、悔しいと言ったら「君、採用!」というエピソードも、テンションが上がりますね!
まとめ
紹介したものは六花亭の公式ウェブサイトに会社の宣言としてしっかり書いてあることもあり、本気度が感じられます。
なにより本気度を感じるのは、だってそんなに会社は公然とウソつけないし、仮に本当は実現されていなくて本当は社員にはめちゃくちゃ不満がたまっているのだとしたら、こんなに良い話ばかりメディアに取り上げられるはずがない、というところ。
地元密着型の企業で、地元の人からは「嫁にするなら六花亭」と言われているほど愛されている会社。
北海道の菓子業界では売上高No.1。
「お金」と「志」を両立させながら、社員の「働く喜び」を満たしている、素晴らしい会社ですね。
勉強になりました!
あなたの「人生の文字盤」が見つかることを願っています。
それでは!