「仕事」と「遊び」の境界線を消せるヤツが最強。

 
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photo credit: Sailing “Footprints: Real to Reel” (Ronn ashore) via photopin cc

 

 

茂木健一郎さんの著書「すべては脳からはじまる (中公新書ラクレ)」にこんなことが書いてあります。

 

遊びによって感情が活性化させられるのは、それが「予想できること」と「予想できないこと」のちょうど中間にあるからである。半ば規則的で、半ばランダムに、ものごとが起こること「偶有性」こそが、脳にとって遊びが持つ意味の本質なのである。ちょうどよい具合に予想できることと予想できないことが混ざりあっている状態が、一番脳を刺激し、感情をかき立てるのである。

 

 

また、おちまさとさんと本田直之さんの共著「25歳からのひとりコングロマリットという働き方 ~仕事も肩書きもひとつじゃなくていい.~」という本にはこう書いてありました。

 

老子の言葉に、こういうものがあります。
 
「生きることの達人は、仕事と遊び、労働と余暇、心と体、教育と娯楽、愛と宗教の区別をつけない。何をやるにしろ、その道で卓越していることを目指す。仕事か遊びかは周りが決めてくれる。当人にとっては、つねに仕事であり遊びでもあるのだ」
 
自分で仕事を生み出す楽しさを知っている人間にとって、仕事と遊びは一体で、切り離せないものなのです。

 

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私は遊びというとどうも楽しくやることが真っ先にイメージされて、楽しくなければ手を抜いたり、楽をしてもよいもののように捉えてしまいがちですが、実はそういう状態になるということ自体が「遊び」ではなくなっているということなんでしょうね。
 
遊びの状態は、感情が揺さぶられ、脳みそが喜んでいる状態です。そんな状態のときに楽しくないとか、楽をしようなんて思わないハズなのです。

 

子どもが全力で遊んでいる様を見てください。自分の全神経を集中させて、そのことに没頭している状態だと思います。「やーめた!」と言ってすぐ投げ出してしまうようなものというのは、何か自分の脳みそ以外の抑圧やコントロールが入っていて、やらされている状態なのでしょう。

 

大人から見て子どもたちが「遊んでいる」と言う状態は、実は本当の意味で「遊んでいる」とは言わないものが多いのかもしれません。社会秩序に適合しようとする、しなければいけないような圧力を感じて行動している結果なのかもしれません。

 

大人の世界ではもっとそれが色濃い。社会の荒波は「仕事」を「遊び」などと呼ぶことを許してくれません。「仕事」は「仕事」であり、「遊び」は「遊び」なのです。「遊び」は「仕事」と関係のないとき、プライベートで勝手にやってくれ、となります。

 

だとすると、そういう状態にさらされている人は、「この先どうなるかわからない」という「ワクワク感」に脳みそが刺激を受けて活性化されて「仕事」をする機会が少ないということ。人の脳が創造的になる状態を社会の大抵の場所は拒み、言われたことだけやっていればよいのだと、機械的に画一的になっていく道を自ら選んでいるように見えてきます。

 

「遊び」の状態とは、人を創造的にし、自分のためにも周りのためにもよい影響を与えるものです。その人の「遊び」を、周りの人が「仕事」として価値を感じてくれるようになれば、それが最高の状態ですね。

 

 

茂木健一郎さんは以下の記事中に、グーグルの本社を訪れたときの感想としてこういうことも述べていました。
 
グーグル流「遊びながら結果を出す」仕事術 茂木 健一郎:世界一の発想法:PRESIDENT Online – プレジデント
「おもちゃ箱をひっくり返したような」空間。そのあちらこちらで、世界を変えるようなプロジェクトが進んでいる。脳科学の視点から見ても、グーグルのキャンパスの雰囲気は、興味深いものであった。 …

 

「おもちゃ箱をひっくり返したような」空間。そのあちらこちらで、世界を変えるようなプロジェクトが進んでいる。脳科学の視点から見ても、グーグルのキャンパスの雰囲気は、興味深いものであった。

 

世間では誤解があるようで、「仕事」と「遊び」は別だと考える人が多い。特に、日本人はマジメ。「仕事」に「遊び」を持ち込むなんて、とんでもないという意見が目立つ。
しかし、脳科学的にいえば、もっとも創造的で、効率のいい仕事ができるのは、まるで遊んでいるかのように仕事に取り組むときである。遊んでいるときにこそ、人間の脳はその潜在的能力を最大に発揮することができるのだ。

 

 

仕事で遊べるヤツが最強。
これは脳科学的にも自らの人生を見つめた時にも一致すること。
変な価値観や偏見にこだわらずにどんどん遊んで、「どうだ!」と言わんばかりに、その背中を子どもたちに見せつけてやりましょう。

 

 

 

あなたの「人生の文字盤」が見つかることを願っています。
それでは!
 

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1980.1.1 東京生まれ YouTubeチャンネル『シンプリィライフ』では、本を参考にしながら無意識の思い込みから自由になる方法をアニメーションで解説しています。本業は古本買取サービス「バリューブックス」のSEOマーケティング担当。