多様性(ダイバーシティー)をあるがままに受け入れる方法とそれによって手に入るもの。

 
金子みすゞさんの「みんなちがって みんないい」という詩をご存知でしょうか?
 
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photo credit: woodleywonderworks via photopin cc

 

 

わたしと小鳥とすずと

わたしが両手をひろげても、お空はちっともとべないが、
とべる小鳥はわたしのように、地面(じべた)をはやくは走れない。

わたしがからだをゆすっても、きれいな音はでないけど、
あの鳴るすずはわたしのように たくさんのうたは知らないよ。

すずと、小鳥と、それからわたし、
みんなちがって、みんないい。

 

この詩とのはじめての出会いはテレビの子ども番組だったのですが、すべてのもののあるがままを肯定する、(当たり前のことかもしれないけど)人間が人間として生きることはいいことなんだと思わせてくれる、素晴らしい詩だな、と思いました。

 

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一人ひとりの「ちがう」はかけがえのない個性(色)

現代に生きる私たち人間は大抵、競争しながら自分と他人を比較して優劣をつけながら生きてしまいます。競争をして一番になることで他人に褒められる、認めてもらえる、とか、「失敗したけどアイツよりはまだマシ」とか言ってできない自分を肯定して安心したり、、、
 
競争は悪いことではないと思うのですが、数字にこだわってそれだけを追い求め始めると、人と関わって生きていきたいという、本来人間が望んでいる本質的な生き方を見失ってしまう可能性があると思います。
 
この世界には人間という、見た目は同類に見えるけど生き方や考え方がまったく異なる、とても面白い生き物がたくさん生きています。人間は進化の過程で、同質であることを求めて彷徨ったりしますが、結局はまったく異なる生き物なのです。
十人十色とはよく言ったもので、おそらく一人として同じ人間はいないと思われます。一人ひとり、その人にしか持ち得ない色を持っている。
 
そして、一人ひとりが持っている色を、誰かの偏ったモノサシで「いい」とか「わるい」とかいうのではなく、もう誰にも持っていない色をあなたが持っていることが「いい」ことだと言ってくれているのです。自分自身を肯定して生きることができる、究極の自己肯定のススメです。

 

 

自然界からみた人間界の多様性の当たり前さ

また、茂木健一郎さんの著書「すべては脳からはじまる」にこんなことが書いてあります。
 

 

さまざまな個性を尊重するとか、他者と真摯に向き合うということは現代人の理想ではあるが、なかなkそのようにはうまくいかない。そんなとき、どうすればいいかと言えば、私は自然のことを考えるようにしている。(中略)
日本には、アリの巣に運んでもらって中で育ててもらう蝶の幼虫もいる。人がどんなに奇妙な生活スタイルを想像してみたとしても、それが可能だったら、実現してしまうのが生き物の奥深さである。
自然のことを考えれば、人間界にいろいろなやつがいるのも、当然のことだと言えるだろう。

 

 

人をリスペクトして生きるということ

「みんなちがって みんないい」の詩は、自分自身を肯定した上で、多様性というものをあるがままに受け入れるためのヒントを私たちに与えてくれています。
 
茂木健一郎さんは、自然界からみた人間界の多様性の当たり前さを語っています。自然界を見れば、人間界にいろいろなやつがいるのは当然のことだと言っています。
 
自分自身を肯定し多様性をあるがままに受け入れることは、相手のあるがままを受け入れる、自分と「ちがう」部分を「いい」と言えることにつながります。つまり自分と関わる相手をリスペクトする、ということです。
 
どんな相手でも一人の人間としてリスペクトすれば、ただの日常は素晴らしい学びに溢れ、常に成長していける世界になるハズです。といっても私は自分の子どもさえ人間としてリスペクトしているかと言われれば答えに困ってしまうのですが、、、
 
現代社会で問題となっている出来事は、とにかく相手を人としてリスペクトする、ということで大半のことは解決できてしまうんじゃないかと思います。
多様性をあるがままに受け入れて、自己肯定をし、相手をリスペクトする。
 
私たちが「今」を生きる上で、最も大切なものと言ってもいいかもしれません。
 
あなたの「人生の文字盤」が見つかることを願っています。
それでは!
 

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1980.1.1 東京生まれ YouTubeチャンネル『シンプリィライフ』では、本を参考にしながら無意識の思い込みから自由になる方法をアニメーションで解説しています。本業は古本買取サービス「バリューブックス」のSEOマーケティング担当。