子どもに「正義と悪って誰が決めるの?」と聞かれたら、あなたはなんて答えますか?

 
最近長男がワンピースにハマっていて、ぼくもそんなに嫌いではないのでよくワンピース話に花が咲きます。

そこで頻繁に息子が話題にしてくるのは、「どっちが悪くてどっちが良いヤツ」「アイツは悪いヤツ、コイツはいいヤツ」ということ。
 
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photo credit: Nomadic Lass via photopin cc

 

正義と悪はそんな単純じゃない

こういう価値観は、小さい頃から見ている戦隊ヒーローものなどから得た思考のクセだと思うワケです。

人や物事は、必ず良いモンと悪いモンに分かれていて、戦って、最終的には正義が勝つ、みたいな単純なストーリーをすぐに頭の中に描いてしまい、良いモンの側に自分を重ねて興奮するのです。

でも、表面的な考えで世間が良いと言っている方に偏ってしまうのはどうなのかなと、ぼく自身考えさせられました。

弱きを助けるために理不尽を振りかざす「悪者」をやっつける、という価値観を持つことはいいんじゃないかな、とは思いますが…

世界はそんな単純な構図にはなっていませんよね。

ぼくもそこまで社会の闇を知っているわけでは無いので、偉そうには言えませんが、きっともっと複雑ですよ。

息子と話していて気づいたんですが、ワンピースは「正義と悪」の関係性をうまく表現している良いストーリーだなーと思いました。

実際に息子と話をした内容を踏まえて、感じたこと書いてみます。

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海軍のコビー大佐の例

海軍の大佐になったコビーは子どもの頃、海賊に捕まって海賊船で雑用係をやらされていました。

海軍に入って将校になるのが夢で、ルフィーに海賊船から助けられ、ルフィーに勇気づけられて、夢に向かって走り出したのです。

念願叶って海軍大佐になった後も、ルフィーに助けられた恩は忘れていませんが、海賊と海軍という立場において、ルフィーをいつか必ず捕まえてみせると思っているワケです。

コビーとの再会は45巻第432話!
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ONE PIECE 45 (ジャンプコミックス)

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  • 作者:尾田 栄一郎
  • 出版社:集英社
  • 発売日: 2007-03-02

 

海賊だから悪い?海軍だから良い?

「ルフィーとコビーは良いモン?悪いモン?」とうちの息子に聞いたら、
「どっちも良いモンだよ!」って言いました。

「じゃあ、海賊と海軍、どちらが良い?悪い?」と聞いたら、
「分からない」と。

ウチの息子はワンピースというマンガを通して、立場や役割が境界線なのではなく、そのキャラクターが持っている生き方に境界線があるんだ、と言葉で言い表せなくても頭では分かっているのです(きっと)。

 

良いですよね〜この感覚。こんな感じですよね、実際も。警察だから良いとか、泥棒だから悪い(泥棒をすることは良くないことですけど)とか、単純じゃあないんですよね。

単純に見ていると、本当のことが見えなくなっちゃう。

 

ワンピースでは、「良い・悪い」という表現はほとんどされていません。

一般的に「正義」とされている人と「悪」とされている人の中に、人それぞれの「正義と悪」がある、ということを表現しているようにも見えてきます。

戦隊モノのように、まず見た目から判断させてしまうような単純な構図ではなく。

実社会的は、もっと複雑でそれこそ人間的なものである、ということを優しく表現してくれています。

 

正義とか悪はどうやって決まる?

息子に、「じゃあ、自分が「悪い」と思ったヤツをやっつけるために、暴力を振るうことは悪いことじゃないと思う?」と聞いたところ、考え込んでしまって答えは出ませんでした。

これはとっさに言われたら自分でもうまく答えられない。
本当に、とても難しい問題ですね。

正義とか悪ってどうやって決まっているのか?考えていくと、結局はそれぞれが持っている「正義と悪」に照らし合わせて、自分自身で決めるしかないのだと思いました。

基本的な価値観は育った国の文化や、教育によってそれぞれですが、持っているものをベースにして自分で考えて答えを出すしか無いのです。

息子とのやりとりが示している通り、「何が良くて何が悪い」なんていうのは人の価値観一つ、モノの見方一つでいかようにも変わってしまいます

多くの人が、世間が言っていることだから「正義」になるのではなく、その人が本気で正義だと思っていれば、その人の正義なんだと思います。

 

みんなが正義と認めているものが正義なのではなく、自らの生き方そのものが、正義になり悪になり得る、ということですね。

考えさせられました。これからも子どもと一緒に考えていきたいと思います。

 

まとめ

ワンピースは、子どもが好きになるキャラクターに「持っていて欲しい正義感」をそれぞれにうまく乗せてくれています。

仲間意識だったり、友達を思いやる心だったり、落ち込んでいる人に優しく接する心だったり……

そしていつも明るく、信じあっている仲間と困難を乗り越えていく姿が描かれている。

こんなにうまくいくことばかりではないのだけれど、「こういうのって、いいよな〜」なんて少しでも思ってくれると、親としてもちょっと安心しますね。

現在82巻まで出ています。
大人買い……したいけど読むのにどんだけかかるだろうか。笑

ONE PIECE 82 (ジャンプコミックス)

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  • 作者:尾田 栄一郎
  • 出版社:集英社
  • 発売日: 2016-07-04

 

あなたの「人生の文字盤」が見つかることを願っています。
それではー!
 

 

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1980.1.1 東京生まれ YouTubeチャンネル『シンプリィライフ』では、本を参考にしながら無意識の思い込みから自由になる方法をアニメーションで解説しています。本業は古本買取サービス「バリューブックス」のSEOマーケティング担当。