この世に必要ないものなど1つもない。だからあなたはクリエイティブであれ。

 
最近の私の物事の考え方といえば、深いところまで落ちて「極論」にたどり着くというのが当たり前になってきました。
 
medium_1549047030
photo credit: Diego3336 via photopin cc

 

例えばですが、自分の勤めている会社は工作機械メーカーで、会社の存在意義とかアイデンティティーみたいなものをみんなで考える機会がたまにあります。
 
それを考え始めると、「そもそも工作機械なんてこの世に必要なのか?」「無ければ無いで何とかなってるんじゃない?」というところに行き着いてしまう。
そこまでいくと、別に無くたって人は生きていけるし、そこから派生したものが生活から抜け落ちたとしても、生きていくことだけが目的であれば問題はないだろう、という自己否定に陥り、途方に暮れてしまうことがあったりします。
 
考えてみればなんでもそうなのです。家電、電車、車、パソコン、ネットワーク、iPhone、本、ペット、テレビ、アイドル、電話、ペン、ビール、タバコ、音楽…挙げていくときりがない。人間が生まれて作り出したものはすべて、究極的に言えば生きていくためには必要のないものです。だって一番最初は何にもなかったハズですしね。
人間が進化していく過程で、いろんなものが生み出されてきたわけです。
 
そしたら何?じゃあ何にもいらないわけ?
と言われると、なんか違うんだよな。なんだろう?これは。
 

そんなモヤモヤに少しだけ晴れ間を見せてくれたのがこの本。
 

 

スポンサードリンク




 

余命数日の主人公のところに「悪魔」が突然訪れ、「世界から何かを1つ失くすたびに、あなたの命を1日延ばします。」というその名の通り「悪魔の契約」を持ちかけます。
 
自分の命を延ばすために、携帯や時計や映画を世界から失くしていく過程で、「必要のないもの」なんて世界にないんじゃないか?ということに気づいていく、というようなストーリー。
 
その物語に、私は考えさせられました。

 

 

例えば音楽。
音楽は、人が生きていくだけなら無くても大丈夫。音楽が世界から消えても、誰かが死ぬわけではないし最初から無いものだとすればそれが当然のこととして世界は今日も回っていると思います。
 
でも。
 
音楽は今確かにこの世界に存在しています。それは人間が進化する過程で人間が生み出したもの。今、(おそらく昔も)人は好みの違いはあれど、さまざまな音楽に魅了され、感動し、勇気づけられ、支えられています。
それは実体験としても自信を持って言えるし、東日本大震災後のアーティストの活動などを見ていても明らかです。
 
音楽は、人が生きていくだけなら無くても大丈夫。だけど、人が生きていくためになくてはならないものなのです。
 
medium_2073278797
photo credit: jaehune via photopin cc

 

 

例えばアイドル。
アイドルがいなくても、人は生きていけます。最初から無いものだとすればそれが当然のこととして世界は今日も回っているハズです。
 
でも。
 
アイドルのために生きて、アイドルのためなら死んでもいいと思う人だっています。大好きなアイドルが人生そのものだ!という人さえいるはずです。その人は、その存在を知っているがゆえに、(もしかしたら一時的なものかもしれませんが)それが生きることそのものになるのです。
 
生きる力をもらい、勇気をもらい、喜んだり悲しんだり怒ったり、喜怒哀楽、一喜一憂しながら生きていくんです。これって当たり前なのかもしれませんが、人間っぽいし、すごいことだと私は感じます。
 
アイドルは、人が生きていくだけなら無くても大丈夫。だけど、人が生きていくためになくてはならないものなのです。

 

 

上記二つの例の最後に言ってることがめちゃくちゃだというのは、自分でも良くわかっています。でも私の考えはこの文章の通りなんです。

 

人間がこれまで生み出してきたもの。そしてこれから生み出すもの。
それは人のセンスや脳みその出来や情熱の有り様で、形を変え、中身を変えるものですが、その人のその時の表現であり、生み出した人の生きること、そのものです。そしてそれに触れた人達が、また人生に広がりを持ち、生きていく。
 
世の中にはまだ出会えていない、たくさんの「生きること」をドライブしてくれるような何かが存在しているのだと思います。一人ひとりの考え方や趣味趣向はそれぞれで、だから誰かにとっては理解不能な代物であっても、誰かの「生きること」をドライブするものになり得る。今日もまた、スキマを埋めるかのようにどこかでたくさんの「生きる源」のようなものがクリエイトされている。
 
そう考えると、無くても困らないとか、無いと困るとか、そういう表面的なことを超越したものになるわけです。

 

無くてもいいものなんて、この世には無い。
無くてもいいと思うものは、無くてはならないものである。

 

と言えてしまいます。
そして、何かを生み出すことには、必ず意味があると言えます。
ちょっと哲学チックな朝に自己満足。

 

あなたの「人生の文字盤」が見つかることを願っています。
それでは!
 

ABOUTこの記事をかいた人

1980.1.1 東京生まれ YouTubeチャンネル『シンプリィライフ』では、本を参考にしながら無意識の思い込みから自由になる方法をアニメーションで解説しています。本業は古本買取サービス「バリューブックス」のSEOマーケティング担当。